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【雑記】 前髪の話と、47歳のサユリの美を堪能する『外科室』の話。

2010.03.08 Monday

暖かくなったり寒かったりな気温の上下に耐えられずに、ついに風邪をひいて発熱してしまった土日……。最近の土日は「和楽」の長時間稽古が恒例となっているのですが、それもお休みせざるを得ず、やらなきゃいけない諸々もストップ状態(ヤバイ。特に、確定申告)。しかし、ホントに不思議なんですけど、なぜ人間って体温がたった1.5度くらい上がっただけで、もう「異常事態発生!」な状態になるんでしょうね? 弱すぎる気がする。甘すぎる気がする。そんなんじゃこの世の中生きていけないでしょう! もっと強くならなきゃ、もっと環境に適応しなきゃ、この厳しい世界では生きていけないでしょう! と、つい思ってしまいますが、でもこの状態で人類は何1000万年前からちゃんと生きてきてるんだった。意外と世の中って、甘いものなんですね。




最近は、ブログもツィッターもあまり触れていなかったのですが、最近の私的に大きな出来事は、6年ぶりくらいに前髪を切ったこと、です! って、それ、私以外の全ての人にとってどーでもいい事であるということに気付かないほど、私もピュアな子ではありませんのでご安心を。とか言いつつ、前髪ネタを強引に進めます。

前髪を切った理由は、ずっと同じ髪型で自分でも飽きてたからというのと、顔の4分の1が隠れてしまうワンレン状態が評判よくなかった(陰気に見える・お水っぽいなど)から。「自ら変化を求める気持ち」と「他人からの後押し」。この2つがそろうと、人って大胆な行動に出るものなのですね。



というわけで、突然、前髪をパッツンにするという暴挙に出ましたが、そう、忘れていたのでした……自分がかなりの「無精者」だということを……。私のようなクセっ毛は特に、寝起きのままでは、前髪が重力に逆らって四方八方に飛んでいく。それを抑えるため、毎朝(昼のときもあるが)、ひと手間もふた手間もかける必要がある。ヘアオイルをつけ、ロールブラシとドライヤーで丁寧にブローし、コテで毛先をほんの少しカール付けして、一定方向に流し、ワックスを少量つける。毎朝(昼のときもあるが)、鏡の前で四苦八苦しながら、「ただでさえ時間がないのに、なぜ私はこんな鏡の前でやたら時間を費やしているんだろう? しかもこんな小さい面積のことで??」というクエスチョンマークが私の周囲を飛びかい、鏡のなかはちょっとした賑やかさ。で、最後の仕上げは、前髪付近にナゼかあるツムジで前髪がピョコタン! しないために、帽子をかぶる、ですよ。出かける数分前から、帽子かぶりですよ。帽子かぶって待機、ですよ。帽子で“休め”ポーズ、ですよ。

そんなわけで最近、鏡の前ですごす時間が増えたので、ちょっぴり女らしくなったような気がいたします。それに、こういう女らしい儀式が生活の一部になってくると、それなりに女子力が上がるような気もいたします(女子力って具体的に何なのかわかりませんけど)。なので、結果的には、良かったな、と思っております。



あ、あと、前髪パッツンにして、はじめて気が付いたことがありました。今、前髪パッツンが大流行中だったんですね〜〜!(今頃) こないだ代官山のカフェにランチしに行ったら、2人いたウェイトレスさんもどちらも前髪パッツン、お客さんもあっち見てもこっち見てもみーんな前髪パッツン、しかもみんながみんな、目が見えるか見えないかくらいの目に髪の毛が入りそう(もしくは既に入っている)な前髪パッツンだ、という現実にトウトツに気がつきました。帰りにレジで、前髪が目に入りそうな(もしくは既に入っている)ウェイトレスさんにお金を払うとき、私は無意識のうちに自分の前髪をうるさげに手で払ってしまったのですが、しかし、それは何の皮肉や揶揄を含んだものではなく、同じ前髪パッツン側としての私の共感能力・憑依能力のなせる行動だと彼女に分かってもらえていたらいいな……と、発熱したことを理由に惰眠をむさぼりながら思ったのです。(前髪の話、終わり。)



そうそう、お知らせするのを忘れていましたが、浴衣や和小物のセレクトショップ「WAGU select
」での連載「美女とキモノ。 または、映画におけるキモノ美女の研究。」の3回目が更新されました。3回目は、『外科室』です。

外科室』は、歌舞伎役者の坂東玉三郎さんの、初映画監督作品。本当に素晴らしい映画です!!! 原作は泉鏡花の短編『外科室』(青空文庫はこちら)ですが、あんなにそっけないお話を……いや、もっとハッキリ言えば、「ちょっとちょっとそれはないんでないの?!」っていうくらいトンデモないお話を、あそこまで美しく描き出し、見る者に「そういうこともあるかもしれない」と思わせるのは、もの凄いことだな、と。


配役もまた素晴らしくて、ヒロインの美女は吉永サユリ、当時47歳。そんなサユリの相手役は加藤マサヤ、当時29歳。そんな18歳の年齢差をまったく感じさせない吉永サユリの美しさには、今見ても驚愕! でも、泉鏡花の原作では2人の年齢なんて全く書いてないわけで、それをいくらなんでもわざわざ47歳のサユリにやらせるっていうのは、凄い。凄すぎる。「あのね、あなたたちね、若くて可愛けりゃいいと思ったら大間違いなのよ! 品格も色気も深みも貫禄もないんじゃ、美男子マサヤの相手としては失格なのッ!」……という玉様のお声が聞こえてきそうで、ワクワクします(笑)。

おまけに、『外科室』には、歌舞伎役者の中村勘三郎(当時は勘九郎)や片岡仁左衛門(当時は孝夫)もチョイ役で出ているので、そういうのも楽しい。もちろん、キモノも超絶に美しい。しかも、音楽も素晴らしい。ヨーヨー・マとエマニュエル・アックスによるラフマニノフの『Cello Sonata in G minor』のAdagioですよ(聞きたい方は、You Tubeか、CD『Rachmaninoff, Prokofiev: Cello Sonatas』へ)。琴に合わせて流れる歌は、玉様が歌ってるというのもすごいですよ。

というわけで、コダカナナホさんのイラストもステキなので、WAGU selectの連載「美女とキモノ。 または、映画におけるキモノ美女の研究。」、ぜひチラッとご覧くださいね。







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【雑記】 「メレンゲの気持ち」にエキストラ出演しました! もしくは、Buzzとかtwitterなどの「つながり」について。

2010.02.12 Friday

私は、GmailやGoogleを愛用している者です。

が。昨日イキナリ「バズ(Google Buzz)」とかいう新機能がGmailに追加されており、「このチャットとtwitterが混ざったような中途半端さは何なんだ?」と思っていると、なんと、連絡先リストに入っている(Gmailにアカウントを持っている)知人のバズを勝手に私がフォローしていることになっているではないですかー! ということは、私のバズを意図せずしてフォローしてしまっている知人も何人かいるにチガいないわけで、ちょいと憤りました。 (左画像は、7年前に使っていた中国製シャンデリア)

You Tubeもそうですよね、You Tubeアカウントをいつ作ったか忘れましたが、いつのまにやら他人のYou Tubeアカウントのリンクがズラーっと表示されるようになり、彼らがいつYou Tubeにログインしたかだの、お気に入りに入れている動画はどれだの、動画プレイ回数が何回だの、年齢はいくつだなんてことまで(!)一般公開されてるんですからーー! ということは、自分の情報も他人にさらされてる、ってことなわけで、あわてて情報を「非表示」にしましたけど、年齢まで公開せずともいいのではないでしょうか? おかげで、40歳の知人が「24歳」と登録しているのをうっかり見てしまったじゃないですか……(トホホ)。 

そう言えば、以前、Amazonに新しい機能が追加され、いつの間にか自分の「ウィッシュリスト」が一般公開されているということが判明し、「それはマズい!!」とユーザーみんな大あわて、なんて事件もありましたっけ。

またいつ何の機能が追加されて、いつの間にか個人情報がさらされているなんてことになるんじゃないかと、ヒヤヒヤものです。どんな機能が追加されたって、まぁ使いたい人は使えばいいと思いますが、デフォルトが「一般公開」って、おかしくないですかね? 



Googleも、twitterが流行してるからって、あわててSNS機能をつくらなくてもいいのに。You Tubeアカウントもそうですけど、そんなに「誰かと誰かをつなげたい」のでしょうか? っていうか実際、そんなにみんな「誰かとつながりたい」のでしょうか? 過去に、mixiやって(今は全くログインしてないけど)、ブログやって、twitterまでやってるくせにというか、そういうものを経てきたからこそ思うのが、「そんなに人って、不特定多数の人とつながりたいものかなぁ?」という疑問、です。

もちろん本音としては、いろんな人とつながりたいですけど、つながったらつながったでそれはそれで面倒くさい、っていうのが実際だと思うのですよね。だって、趣味やら年齢やら居場所やらが公開されちゃったら、嘘つけないし、ごまかせないし、せっかくつながった人はある程度は大事にしたいから、テキトーに放置もできないし。となると、目に見えない強制力や拘束力が、結果的に働くことになるんですよね。

そういう点からすると、ゆる〜いつながり、拘束力や強制力のないゆる〜いつながり、という意味で、twitterが受けてるのではないか、と思ったりしました。フォローされたらフォローしかえさなきゃいけない、コメントされたらリプライしなきゃいけない、知人の書き込みを必ずチェックしなきゃいけない、そういう強制力や拘束力が何となく(不文律としてでも)働いているつながりは、もうそろそろ遠慮したい……という雰囲気になっているのが今なのでは? というのが、私の感覚です。

なので、今この時に「バズ」と言われても、なんだか今の時代にマッチしてないなーと思ったのですが、どうでしょうか。原則として、人は誰かとつながりたいものではあるけれど、でもだからといって何でもかんでもつながればいいってもんじゃない。つまり、「強制してほしくない」。要はそれだけ、かも(笑)。



そんなわけで、つなげたくない……ってわけじゃないんですけど、引越ししてから、とある事情でTVをつなげていない日々。だけど先日、チラッとTVに出たんです〜(笑)! というのは、「メレンゲの気持ち」の中の「石塚英彦の通りの達人」コーナーが神楽坂特集で、私が通っている日本舞踊の稽古場が取材されたからです。

私と弟子仲間の嘉瑚女ちゃんが、神楽坂の芸者新道を歩いていたら、石ちゃんこと石塚英彦さんとバッタリ遭遇、我らの師匠花柳美嘉千代先生のお稽古場にご案内し、みんなで一緒に「さくらさくら」を踊る、というちょいエキストラ(?)出演をさせていただきました(笑)。 



以下、TVを撮影してみました↓



神楽坂の芸者新道で、石ちゃんとバッタリ。



「お教室はこちらです〜」



私たちの師匠、花柳美嘉千代先生。



さくら〜さくら〜♪



一発でフリを覚えた石ちゃん。さすがー。



というわけで、楽しかったです! こちらの「メレンゲの気持ち」バックナンバー(2010年2月6日放送)にも載っています〜。



 

【歌舞伎】 歌舞伎ブログ更新しました 〜3回連続シリーズ(?)『菅原伝授手習鑑』「車引」

2010.02.08 Monday

歌舞伎レビューブログ「妄想と愛嬌のあいだで数時間」を更新しました。

久しぶりに歌舞伎ブログを更新したせいか、妙に気合入りすぎて(?)、1月歌舞伎座の演目『菅原伝授手習鑑』「車引」についての記事が、3回連続になってしまいました……。。

その1では『菅原伝授手習鑑』のあらすじの面白さついて、その2では上演形式の面白さについて、その3ではやっと『菅原伝授手習鑑』の「車引」の場の面白さについて、書いています。その3を、一部分だけご紹介。

■『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』「車引(くるまびき)」 その3

何が楽しいって、この、敵対しあった者同士のく悪態、悪口、罵詈雑言。これぞ、歌舞伎の美味部分! 「火事と喧嘩は江戸の華」とか言われますけど、ホントに胸がスーッとするような……っていうか、単にセンス良すぎてプッと笑っちゃうような悪態。そういうある意味で「どうでもいいようなこと」を、膨大なお金と時間を労力と知恵を重ねて芸術(芸)の域にまで高めた(しかも超真面目に)ところに、歌舞伎のありがたさや楽しさがある! 
続きはこちらをご覧くださいませ♪




 

【歌舞伎】 歌舞伎ブログ更新しました 〜『菅原伝授手習鑑』「車引」

2010.02.03 Wednesday




歌舞伎レビューブログ「妄想と愛嬌のあいだで数時間」を更新しました。

今回の更新は、歌舞伎座1月公演夜の部の演目のひとつ、『菅原伝授手習鑑』のレビュー。ちょこっとだけ紹介。
■『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)』  「車引(くるまびき)」

今年1月の演目の中で一番楽しみにしてたのが、コレ! そして、今月の演目の中で一番面白かったのが、コレ! 

とか言いつつ、自分という人間の変わり身の早さにあ然とするのですが、実は私、この『菅原伝授手習鑑』という演目がずっと嫌いでした。。

だって、「“勉強の神様”“受験の神様”で知られる天神様(てんじんさま)こと菅原道真(すがわらのみちざね)が、上司にイジメられて左遷させられるという平安時代に起こった事件を軸に、彼をめぐる人々の親子や忠義の情愛を描いた物語」って、そんなふうに説明されて、「キャ〜〜面白そう!!」って、思えますか? 私は思えませんでした……
続きはこちらをご覧ください♪



 

【着物】 「美女とキモノ。 または、映画におけるキモノ美女の研究」、連載スタートしました! 

2010.02.02 Tuesday

NEWS欄でもお知らせしましたが、昨日から、映画におけるキモノをテーマにした連載が始まりました。題して、「美女とキモノ。 または、映画におけるキモノ美女の研究」。 



キモノ好きな方ならおなじみかと思いますが、どこかヨーロッパの香りがする上品なテキスタイルの浴衣長襦袢、スタイリッシュな和の小物などを展開する「WAGU」。そのWAGUが運営する和のセレクトショップ「WAGU select」にて、毎月2回コラムを書かせていただけることになりました。しかも、人気イラストレーターコダカナナホさんが、キモノ美女イラストを描いてくれています!


映画におけるキモノについては、拙著『色っぽいキモノ』でも散々触れましたが、そもそも高校生のときに『鬼龍院花子の生涯』という映画を見て「色っぽいキモノ」への方向性を決められてしまった私にとって、「キモノ」と「日本映画」は切っても切り離せない関係、にあります。

そういえば、以前、大学卒業旅行でイタリアに行ったという話をある知人にしたとき、「どこに行ったの?」と聞かれたので「トリノとミラノとローマとナポリだよ」と答えたら、「え、ヴェネツィアは?」と尋ねられ、「あ、ヴェネツィアは行かなかったんだよねぇ」と言ったら、ものすごい真顔で「え? イタリア行ったのに、ヴェネツィアに行かなかった?! え、なんでなんで??」と、“意味がわからない”と言わんばかりに問われて困惑したことがありました。「いや、、なんでって、、別に、今回はオペラ座でオペラを見るのが目的で、ちょうどその時期はミラノとトリノとローマで公演があったから〜」なんてことはとても言えない“圧”を感じ、「そ、そうだよね、行っとけばよかったぁ!!」と合わせてしまった面倒くさがりの私でしたが、きっとその人において「イタリア」と「ヴェネツィア」は切っても切り離せない関係にあったのでしょう。「なんとも独善的な考え方をすることよのぉ〜」と思ったものですが、よく考えたら自分も同じようなものでした。なぜなら、

「え? 日本映画を見ないで、キモノを着るつもり?! え、なんでなんで??」

という、恐ろしいほど独善的な考え方をする人間でもあるから、です(笑)。人はみな、そうした独善的な、自分だけのルールを抱えて生きているものなんですねぇ。なんとまぁ、滑稽で可笑しなことよのー。



というわけで、映画におけるキモノの着こなし、さらにはキモノをまとった美女の恋愛や人生をキモノと絡めて考察する、ということをずっとやりたいと思っていたので、とても楽しみです!

更新日は、毎月の1日15日。弟1回は、市川昆監督によるオシャレ・サスペンス・ムーヴィの定番、『黒い十人の女』を取り上げてみました。ぜひぜひ、ご覧くださいね…!!





■和のセレクトショップ「WAGU select

ちなみに、和のセレクトショップ「WAGU select」で入荷待ちになるほど人気の商品が、「かぐわ石鹸」。なんと、梅酒のかほり(!)の高級石鹸。私も最近コレで毎朝顔を洗っているのですが、ほのかな梅の香りを吸引することで日本乙女気分を満喫でき、地味めな日々を送る私にはありがたいリラックス効果が。箱もシンプルで素敵なので、お友達へのプレゼントにもオススメです。



さらに言えば、「WAGU select」では、ギフト向けにラッピングをしてもらえるのですが、コレが相当素敵でして! 実際に事務所で見せていただいたのですが、なんと、「ゴールドの鮫小紋」柄のラッピングペーパー(友禅紙)で包んでもらえるのです! キャー。鮫小紋好き(←私)&キラキラゴールド好き(←私)には、ちょっとたまらないです。。






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【日舞】ペニンシュラホテルで踊りました。もしくは、不況とか、『アバター』とか。

2010.01.23 Saturday

つい最近お正月だったとは。もう2010年も半ばにきたような気さえしませんか? 私だけかな。なんというか、不況不況って言われ続けると、なんとなく盛り下がってしまって、お正月も盛り上がりに欠けがち、っていうせいもあるのかも。

だけど、不況不況って言われていますけど、確かに、原稿料が下がったりしてますけど(笑)、わりとこの不況な状況は好きだったりします。だって、人ってラクなほうが好きだから、いき詰まった状態にならないと物事を真剣に考えないし、物事だって、困った状態に陥らないと誰も変えようとしない。でもそれじゃあラクだけど、なんか、つまんない。そう、物事には真剣に取り組みたいんですよね! 切実に。私のような真面目な人種には、実はありがたい世の中だな、と。……そんなひねくれた解釈でもいいでしょうか(笑)? 


根がネガティヴなこともあり、大人になってから「何事も良い方向に前向きに捉えよう」という癖を強制的かつ無理やり身につけてきたせいか、私はわりとこの不況の時代は嫌いではないのです。何しろ、未だにのらりくらりと暮らしている私を心配して親がいろいろと言ってきますが、そんな時だってすかさずこう言えばいいんですから↓

「今の時代はね、昔みたいな高度成長期やバブル時代と違うんだから大変なの!! インターネットという新しいメディアも登場しているし、世界的な不況だし、従来の考え方や従来の価値観でやってたらジリ貧になっちゃうかもしれないんだからー!!!」

と、とりあえずこう言っておけば、親も問題を深くつついてきはしません。今だからこそ効く免罪符的なセリフ、これくらいのメリット活用しなきゃやってられないですよねー!(?)




そんなことはいいとして、先日も書きましたが、日本舞踊グループ「和楽」に入ってから、今月は踊り踊り三昧の日々でした。こないだのエントリーで「イベントの様子はまた改めてブログにアップします、って書いてあったのにいっこうにアップされないじゃん!」と友人に言われたので、舞台の様子などをレポートしたいと思います。

先日の大晦日、2009年12月31日、ペニンシュラホテルでのカウントダウンパーティ。

まず「和楽」代表の姫乃さんが1人で『島の千歳』を踊り、次に姫乃さんと私で古典舞踊『東都獅子』、次に、涼さんと飛鳥さんと藤乃さんの3人で、和楽オリジナルの和楽歌舞伎舞踊『一閃』、というプログラム。



『東都獅子(とうとじし)』



左:姫乃さん(「和楽」代表)  右:なぎ


  



『東都獅子』は常磐津の名曲で、明治40年に新橋芸者さんによって踊られた曲だそうです。実はこの曲は3年前、私の師匠である花柳美嘉千代先生の主催するあやめ会で踊った曲でした(フリは全く違いますが)。

ちなみに、2人が手にもっているのは「扇獅子(おうぎじし)」。扇には牡丹の花がついていますが、「獅子と言えば牡丹、牡丹と言えば獅子」ということになっているので(なってるんです……)、この扇獅子は「獅子」だと見なさねばなりません。そう、「記号」です。記号。「茶髪でレイヤーの入ったキムタク風ロン毛=イケメン」ってことになってるのと同じように(なってないか…)。




『一閃(いっせん)』



左:涼さん 中央:飛鳥さん 右:藤乃さん



『一閃』は、「和楽」のために和太鼓奏者の石塚由有さんが作曲した、オリジナル曲。日本舞踊とダンスをアレンジしたスピード感のある踊りと、情熱的な和太鼓のコラボレーション。とにかくカッコイイので、動画をぜひご覧になってみてください!!

『一閃』動画は、こちらです!




カウントダウン→ハッピーニューイヤー! 



この日はガラパーティで、同じ日に出演していたジャズシンガーの方の歌に合わせて、シャンパンで乾杯。 





楽屋にて。

和楽」のメンバーと、和太鼓奏者の皆さんで。



後列左より、「和楽」メンバー、飛鳥さん、藤乃さん、なぎ、涼さん、姫乃さん。
前列は、石塚有由さん。


無事終わってホッとしておちゃらけポーズをとる、涼さん(=私の尊敬する師匠花柳美嘉千代先生)と私。








というわけで、「和楽」での初舞台、無事に終わってよかったです! 実は、当初は私はこの舞台に出る予定ではなかったのです。が、10日前くらいに突然、「そうそう、大晦日のイベントなぎさんも出てもらうことになったからヨロシク!」と言われ、あわててフリを入れたという状態だったので。でも、こういうちょっと無理言われてサラッと「じゃヨロシク!」って言われる感じ、嫌いじゃない……っていうか、むしろ好き。なんか、嬉しい。なんか、ドキドキする。そう、これって、「物事に真剣に取り組みたい」っていう私の希望どおり、ってことなんですよね!! 

あー、やっぱり、日常にドキドキがなくちゃ。ほんの少しのスリルがなくちゃ。ハッキリ言って、それしか考えてないかもです、私。実際。

だから、さらなるドキドキを求めて、頑張って話題の3D映画『アバター(avatar)』も見に行きました。眼精疲労にも耐えました。確かにドキドキもしました、でもやはり映像でのドキドキには限界があって、精神的ドキドキの方が強烈だと思うのですよ。

いや、あの映像は凄いですよ、もちろん。だけどストーリー自体があまりに「フツー」すぎて(つまり、マトリックス+ナウシカ+ラピュタ+地獄の黙示録という意味で)カンタンに先が読めてしまうため、精神的な意味でのドキドキがあまりなく。だいたい、唯一「うわ〜〜こりゃフツーじゃないなーー!!!」とドキドキさせられたのがナヴィ星人のヴィジュアル(しかも3D)、っていうのもどうなんだろう、とか。「一体どんなマーケティングをしたらあのヴィジュアルデザインになるんだ?」とか、そこに興味シンシン。まぁ、ドキドキのさせ方としてはあのヴィジュアル(しかも3D)っていうのはアリだと思いますが、それにしてもスゴイな、と(笑)。マーケティング大国アメリカ。もしかして、あれこそが「マーケティングの行き着く先」なのだろうか? ……なんて、でもまぁああいう映画にそんな事を言うのも野暮というものなんで、「面白かったです♪ みんなも一度は見たほうがいいよ! 必見デス☆」と、女子ブログっぽく言っておきたいと思います。(いろんな意味で)必見♪ (何のエントリーだったんだっけ……)




■「和楽」ブログでも、新年の御挨拶を載せております。ぜひご覧くださいね。
こちら





 

【雑記】 謹賀新年。もしくは、小学生に戻る計画(?)について。

2010.01.05 Tuesday



あけましておめでとうございます! ついに、2010年ですね。映画『2001年宇宙の旅』を愛していた小学生の頃の私は、「2010年くらいになれば、そりゃあ太陽も2つできちゃう(by『2010年』)だろうな!!」なんてドキドキワクワクしていましたが、そんな天変地異は起こらず、あいも変わらず小学生の頃と同じようなこと(=本読んで文章書いてバカ笑いして調子にのる)ばかりやっている自分。

というか、むしろ、やっとこのくらいになって、やっと、小学生の頃の自分に戻っていいのではないか? という気がしております。私個人のことを言えば、小学生くらいまでは何の屈託もない自由奔放天真爛漫な子でしたが、中学生くらいから徐々に社会性という名前の鎧というか仮面というか武器というか、そういうものを身に着けてきたように思うのです。もちろんそれらを完全に脱ぐつもりもないし、それは不可能なことですが、しかしそれらを身につけながらも徐々にそれらを透明にしていく……、ということをそろそろやっていってもいいのではないか、と。

いい加減なところは多々ありますが、基本的に真面目な私なので(たぶん)、小学生の頃ずっと「協調性がない」「落ち着きがない」と通知表に書かれ続け、親にもそのことを追及され続けてきた(っていうか、うちの父こそ協調性ゼロの最たるものだと思うんですが……こちら参照)ことに、子どもながらそれなりに傷ついておりまして。中学生の頃から「協調性を身につけなきゃ」と苦労して頑張ってきました。それに、協調性がないとクラスの女子からハジかれますしね、「何あれムカつく!」って言われちゃいますから(経験多々アリ)。

でも今思えば、そんなこと大して意味なかったなぁ、と思うんです。だって、そこまで苦労して頑張ってきたにも関わらず、結局、ほとんど身についてないですからねー、協調性とか社会性(笑)。もちろん、superficialなレベルでの協調性や社会性は身についているかもしれませんが、それはあくまでもsuperficialなものに過ぎないので、結局は精神的にキツかったりする。一昨年、ストレスで片方の耳が聞こえなくなった時に、そろそろ自分をコントロールするやり方を変えないといけないなぁ、と思ったものです。

なので、そろそろいいかな、と。あまり無理して自分を鎧ったりガードしたりしなくても大丈夫な、頑丈な大人になってるんじゃないかな、と。というか、正確に言えば、そんなに私がたいした人間じゃないってことくらい自分も他人もわかってるんだから、あまり無理しなくてもいいんじゃないかな、と(笑)。そんなわけで、2010年は少しずつ小学生に戻れたらいいな、と思っております。

……って、それが新年最初に宣言することか?! ああ、やっぱり、協調性も社会性もゼロですね。トホホ。




そんなことはいいとして、相も変わらない日々を送る私ですが、昨年の大晦日はいつもと違う大晦日でした。大晦日言えばどこかのカウントダウンパーティで踊る♪のが恒例でしたが、今回の大晦日も確かに踊るは踊りましたが、電子音のダンスミュージックで踊るのではなく、踊ったのは和太鼓や三味線でのダンスミュージック。というのも、私の日本舞踊の師匠である花柳美嘉千代先生や、同じ弟子仲間で女優の岡田明香ちゃんが所属している、日本舞踊パフォーマンスグループ「和楽」に所属することになり、急きょ、大晦日のカウントダウンイベントinペニンシュラホテルに出演させていただけることになったからです。

というわけで、白塗り、中高の日本髪、引き着、の写真をトップに載せてみました。この撮影の時が「和楽」での初白塗りだったのですが、実際は、目のなかにシャベ(ねり白粉)が入ってしまい、かなりの涙目に〜。このお化粧じたい非常に難しいものなので、何とか頑張りたい……。ペニンシュラホテルのイベントの様子は、また改めてブログにアップしたいと思います。




そんなわけでバタバタしており、今年初めて年賀状も出していないという事態に……。失礼をしてしまった皆さま、本当に申し訳ありません!!!! 改めてご挨拶させていただけたら幸いです。

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます!



おまけ。twitpicにもアップしましたが、虚空の鏡餅 in 浅草寺仲見世。


 

【着物】 キモノの時の髪型について! 〜ついでに、2009年まとめ。

2009.12.22 Tuesday

いつの間にか、もう年末! 早すぎる。時間がなさすぎる。このぶんだとすぐさ来年になってしまう!と、焦燥感の鬼のようになっています。昔、♪時が2人を追い越してゆく……という歌がありましたが(布施明『シクラメンのかほり』)、21世紀に入った現在に至っても、人気絶頂の超美人ハリウッド女優をオトして結婚までこぎつけた日本男性は布施明しかいない、という驚愕の事実に思いをはせる2009年年末。


さて、年末恒例?の今年のまとめとして、「キモノの髪型」についてまとめてみたいと思い立ちました。キモノを着る時に何が問題かって、実は髪型、ではないでしょうか? 

キモノを日常着にしていた時代、日本人は、女性も男性も髪の毛はちゃんとまとめるものだったわけで、髪をまとめることは「キモノスタイルの基本形」のうちに含まれています。それは良い悪いじゃなくて、そういうもの、なんですよね。

もちろん、髪の長さが肩より上の短い方はそのままでも問題ないと思いますし、明治時代以降、長い髪の毛をたらしたスタイル(例:女学生スタイルのような)も行われていました。でも、それはあくまでも例外と言いますか、基本形からはずれたスタイル。だからやっぱり、キモノの時は、なるべく髪はまとめておきたい。

……なんてことを言う私ですが、「キモノの時は髪の毛をまとめなきゃおかしい! まとめ髪以外はぜんぶダメー!」みたいな、またそういうギチギチな頭の悪いことを言う気はさらさらありません。むしろ、「髪をまとめればいいってもんじゃないのでは?」とも、言いたかったりします(笑)。

特に、「それをやると、蕎麦屋の店員さんか旅館の仲居さんになってしまうのではないか」と私が考える、2大NGまとめ髪がありまして。その1つが「前髪も含めたすべての髪を、ただひっつめにまとめただけの髪型」、もう1つが「リボンとネットがついたバレッタで、カンタンお団子にした髪型」。これをやるなら、まだ長い髪をたらしたり、三つ編みしたり、ポニーテールにしたほうがステキに見えるんじゃないかなぁ、と思うことも。これをやってる方がいらっしゃったら申し訳ありません。でも、ネットはやめたほうがいいですよ……ネットは。



要は、「キモノという形式に自分を当てはめること」が目的なのではなく、「キモノという形式を用いて自分をオシャレに魅力的に見せること」が目的なので、その目的に沿っていれば、何でもいいといえば何でもいいのです! 結論。



そんなことを言うお前はどうなんだ、って感じでしょうから、今年のキモノの時の髪型をちょっとまとめてみました。もちろん自分の髪型がオシャレだなどと言う気はないですよ。ただ、私もキモノの時はそれなりに髪をまとめようと自分なりに試みるわけですが、普段そんなことをやりなれていないので、何だかもうヒッシなわけです、毎回。着付けや帯結びにヒッシになる上に、髪の毛にもヒッシにならなければいけないわけで、もう家を出る頃にはヘトヘトに……とそれなりに苦労してるので、キモノの髪型に悩む方々の参考になればと思いカンタンにまとめてみました。




■夜会巻き。前髪おろしたヴァージョン。



普段のキモノのときは、たいていコレです。和風っぽくなりすぎないように、前髪を片方だけたらすのが好きです。

後ろはこんな感じです。Uピンでひたすら留めてます。





■夜会巻き。前髪をあげたヴァージョン。



この時は日舞の名取試験だったので、黒髪スプレーで1日だけ黒髪にチェンジ。あわせて、眉毛も、いつもの茶色ではなく黒のアイブロウで描きました(笑)。



■ポニーテール。



浴衣の時でもたいてい夜会巻きですが、この日は「月影屋」inラフォーレ原宿のお手伝いをしたので、和風っぽいというよりカジュアルな感じにしたかったので、トップを少しふくらませ気味にしたポニーテールにしてみました。

しかしこの写真、なんか、銘酒屋の女みたい……(笑)。「シンさん、寄っておいでよ」とは言わないけど。(参:樋口一葉『にごりえ』)。



■「小唄in神楽坂」に踊りで出演した時の髪型。





銀座のおねえさん御用達という「ロサ美容室」で、「あまり和風っぽくなりすぎないように」と注文したら、こんな感じで結ってくれました。横の毛先のうねりが、芸術。


で。帰宅後、この髪のまま洋服に着替えて、代官山UNITへー!



超カジュアルな、アメリカンアパレルのジャージ素材ワンピース&パンツでも、特に違和感なし! しかも、Deadbeatのライヴでガシガシ踊るも全く崩れず、でした♪


ちなみに、後ろはこんな感じです。フクザツな毛の流れなり。どこがどうなってるのかは不明。






■「月影屋」の重田なつきさんに誘われて、キセルパーティ@表参道GYREに行った時の髪型。



銀座の「Arrty」という美容院に、モモエリ(桃華絵里)ちゃんの切り抜き写真を持って行き、「和風アゲ嬢っぽい感じで!!」という意味不明な無理難題をつきつけ、結っていただきました(笑)。

キセルパーティで、柳家紫文師匠に偶然バッタリ。



柳家紫文師匠は、有名な音曲師さん。高円寺で「ちんとんしゃん」というお店を経営されていて、着物スタイリストの如月まみさんに連れて行っていただいて、何度かお目にかかっていました。このパーティでも三味線漫談を披露され、拍手喝采! 紫文師匠の本『紫文式 都々逸のススメ』も面白いですよ〜〜。



ちなみに、キセルパーティでの月影屋・重田なつきさん。



黒髪を大きく盛ってます。っていうか、、か、貫禄〜!! 姐さんいつもキマりすぎ!!

そのほかキセルパーティの模様は、こちらの月影屋サイトを御覧くださいね。




■さらにおまけ。赤坂をどりにて。

写真家の矢部朱希子さんに誘っていただいて出かけた、赤坂芸者さんの「赤坂をどり」に、京都(たぶん)の舞妓ちゃんと芸妓さんが来ていたのを発見。ずうずうしくも撮影してしまいました。





「割れしのぶ」に結ってるから、まだ若い舞妓ちゃんなんでしょうね。カワイイ。




というわけで、来年もいろいろな髪型にしてみたいですねぇ〜。キモノの時こそ、普段できないような髪型ができるのですから! でもたぶん、似合う似合わないもあると思うので、研究あるのみ、です。。




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名取試験を受験したときのキモノについて。
ラフォーレ原宿での月影屋レポート!  〜浴衣のカッコイイ着こなし方ヒント。ワルぶってるヒトこそ実はマジメの法則。
先月、「小唄in神楽坂」で踊りました記。  〜もしくは、「ものまね」と「野望」、「技術」と「個性」について。



 

【日舞】 先月、「小唄in神楽坂」で踊りました記。  〜もしくは、「ものまね」と「野望」、「技術」と「個性」について。

2009.11.30 Monday

今さら……なのですが、引越しバタバタで全然書けなかった、10月末に出演した「小唄in神楽坂」について、少しだけレポートしたいと思います。

主催は、小唄扇流師範の扇和やすさん(日本文化に関する文筆家・宮澤やすみさんとしても活躍されています)。毎年おこなわれているイベントで、私が踊りで「小唄in神楽坂」に参加させていただくのは、今年で4年目。

今年は初めて、「井嶋ナギ」ではなく、名取名「花柳なぎ嘉乃」で出演しました(→参『花柳流名取試験を受験しましたの記。』『名取試験を受験したときのキモノについて。』)。



当日の着物は、去年と同じく、祖母が娘時代に着ていた加賀友禅の中振袖と、丸帯を袋帯に仕立てなおしたものを着用。扇子は、名取試験のときに買った、銀もみを使用。髪の毛は、今回は、着物スタイリストの如月まみさんに教えていただいた、銀座のおねえさんご用達「ロサ美容室」に行ってみました! 30分もかからずに素晴らしい形に結ってもらえて、大満足♪





↑ 一応コレは、扇を鏡に見立てて髪のほつれを直す仕草の振り、です……聞き耳をたてているわけではありません……(上手な人だと、ちょっとした振りからも仕草の意味を感じさせるものなのですが!)



「小唄in神楽坂」の準備の様子や当日の緊張については、去年かなり詳しく書いたのではしょりますが(→参『「小唄in神楽坂」で踊りました記2 〜本番編。』『「小唄in神楽坂」で踊りました記1 〜振り付け編。』)、今年も4曲、自分で振り付けをしました……といっても、今まで師匠が教えてくださった様々な踊りのフリを参考にしたり、毎回チマチマと録画している「芸能花舞台」の映像を参考にしたり、毎月購入している雑誌「日本舞踊」の振り帳を参考にしたり。ええ、基本、「ひとまね」、です! 



でもこのひとまね、っていうのが、とてつもなく難しいんですよね……。玉三郎さんの映像を見てパクろうったって、玉三郎さんのまねができますか? ってことですから。私もお稽古で毎回、師匠の振りをガン見しつつまねしてますが、まるで別の振りです(泣)。

今の世の中、「個性」や「オリジナリティ」の重要性が言われていて、それはもちろんそのとおり間違いない、のですが、その「個性」や「オリジナリティ」を発揮する前提には、かなりの勉強や努力の結果習得した「技術」が必要、という事実についてはあまり言われていないような気がするのです。上記の踊りの例で言えば、玉三郎さんや師匠の踊りの「ものまね」をあるていど(完璧にとは言わなくても)できるくらいの「技術」があって、初めて、「個性」や「オリジナリティ」を発揮できるようになるのですよね。

そうそう、twitterでも書いたりしましたが、「R25」のインタビューで、作曲家の久石譲氏がこんなことを言ってました。

基本的に感性は信用しない。(中略)音楽っていうのは96%まで技術です。やりたいものがあってもそれをかたちにするには徹底した技術力が必要


本当は、こういうことは、around25ではなく、小学1年生くらいの子どもに言ってあげないといけないと思うんです。だって、そんなこと大人になってから言われたって、「もう遅いよ……」って場合もあるでしょうから。

でも、子どものときからかなり時間を費やしても、ダメなものはダメ、というのもまた真理で。私などは幼稚園から高校生くらいまでずっとピアノを習っていて、そこそこ練習してそこそこ弾けてましたけど、今ではもうお話にならないですし、もちろん今後も音楽でうんぬん! という気もないです。それよりも、ホントにピアノやりたくて今からでもどうにかしたい! っていう熱意のある人が今から始めたほうが、よっぽどスキルが身につくし上達するはず。

とにかく、大事なことは、何かをやるには勉強と努力による、あるていどのレベルの知識や技術が必要、ということだと思うのです。そしてその一方で、「いつか私ならではのオリジナリティを表現してみたい」という「野望」を密かに抱く、ということが大事なのではないかと、と。でないと、それはそれで、単に「お手本をうまくこなせるが偉い!!」という、つまんないくせに意外と傲慢、っていうズレた優等生になっちゃう。そう、その反動で、個性とかオリジナリティとか言われてる気がするのですよね〜、知識や技術ばかり磨く優等生はダメ、みたいな。

でも、本当にスゴイ人っていうのは、高いレベルの「知識」や「技術」を習得しながら「オリジナリティ」も持っているし、高いレベルの「ものまね」をこなしながらも「野望」をもっているものですよね。優等生でありながら、異端者、みたいな。その両方をもっているのが、一番望ましい状態だと、いつも思うのですが。

そんなわけで、野望をうちに秘めつつ、ものまね、おおいに頑張ろう! そう思うのでした。




なんて、話はそれましたが!

えーと、そんなわけで、宮澤やすみ(扇和やす)さんの弾く三味線と唄に合わせて、4曲踊りました。踊った曲は、『上手(うわて)より』『好きな人』『移り香』『春風さんや』。そのほかに、やすみさん一人で、さらにはお弟子さんと一緒に、さまざまな小唄をたっぷり披露。





↑ 扇和やすさん(宮澤やすみ)さん。一見マジメそうなのに、肩の力の抜けたトボけたトークをする方で、今回のイベントでもお客様を「え、ここ、笑っていいのか?!」な感じで戸惑わせていました(笑)。




↑ 扇和やすさん(宮澤やすみ)さんと、和やすさんのお弟子さん(美人)。彼女は小唄を習い始めて半年?くらいなのに、三味線をサラサラ弾いてらっしゃってスゴい。ちゃんと練習されてるんだろうなぁ〜。



小唄は、芸者さんがお座敷で旦那衆相手にしっとりつま弾いたものなので、色っぽくて情緒たっぷり。そんな色っぽい小唄の世界をぶち壊さないよう踊れたか、ちょっぴり心配ではありましたが……。いらっしゃってくださった皆さま、本当にありがとうございました!!

それから、日舞の稽古場の弟子仲間であり、TVドラマや舞台で活躍中の美人女優さん岡田明香ちゃんが、今回の「小唄in神楽坂」のレポートを書いてくださいました! →こちら。 &ここに載せた写真のほとんどを撮影してくれました! 明香ちゃん、ありがとう!!!






ところで。「小唄in神楽坂」主催者の宮澤やすみさんは、現在、小唄扇流の師匠として神楽坂でお稽古を開催しているほか、仏像や和菓子に関する文筆家としても活躍中。つい最近、新刊を2冊も出版されました! 




東京仏像さんぽ』(明治書院)

仏像といえば京都とか鎌倉……と思いがちだったけど、都内にもこんなに仏像がいるんだ〜! とちょっと驚き。ちょいと近所に仏像を拝みに行くのもいいですね。著者による本書の紹介は、こちらへ。





仏像にインタビュー』(実業之日本社)

こちらは、やすみさん自筆のマンガがついていて、とにかくすっごく面白い(笑)。笑いながら仏像に詳しくなれちゃいます! 吉祥天が飲み屋のママだったりして……笑える。。本書のマンガの様子は、こちらこちらこちらをご覧ください!




■関連記事。

「小唄in神楽坂」で踊りました記1 〜振り付け編。
「小唄in神楽坂」で踊りました記2 〜本番編。
花柳流名取試験を受験しましたの記。
名取試験を受験したときのキモノについて。
日本舞踊のススメ。 〜「日本人に生まれてきてよかった!」と思うためのささやかな提案について




 

【雑記】 引越しと、蔵書問題。または、自分のルーツを見てしまったような出来事。

2009.11.24 Tuesday

引越し作業にヒッシになっているうちに、1ヶ月も更新をしていませんでした……。(左画像は、去年から引き続きお気に入りの毛皮帽子@club axxcis)

以前は「追われてるの?」と不審がられたほど引越しばかりしていたのですが(最短3ヶ月なんてこともあった)、ここ4年ほどは引越しゼロ。「ついに私も落ち着いた大人になったのかも〜」なんて思いきや、もう我慢の限界! というか、人間って、ある環境に慣れると、自己保存本能のためか、ラクな方で安心したいためか、いろいろなことを「まぁいいか」と思おう思おうとするんですよね。あるはずの問題を、無意識のうちに「ないこと」にするんですよね。つまり、自分が何かに我慢しているということに、自分が何かに不満をもっているということに、全く気がつかないんですよ! 恐ろしいことに。

しかし、ある時フッと気がついたんです。「もうこれ以上、“ここ4年のあいだ自分が発してきたエネルギーの残滓(ざんし)が澱(よど)んでいる環境”には耐えられない!」と。なんて書くと、スピリチュアル系な発言のようでアレですけど、そういう意味ではなくて、つまり、いろいろな意味で、直近の過去の自分がしみついた場所から離れることって、大事だと思うわけです。遠くの過去の自分であれば、今の自分とほとんど関係ないから余裕をもって接することができる。でも直近の過去の自分って、今の自分と地続きなだけに、つい蹴つまずいたり、つい足元をすくわれたり。意外と、今の自分を邪魔する最大の敵は、直近の自分、だったりする。大きく舵をきろうとする時などは、特に。

というわけで、急きょ、引越しを決定。さようなら〜、あの頃の私よ。こんにちは、新しい私! あいかわらず大げさですけど、そのくらいの気もちで決定した引越しだったので、作業に1ヶ月も費やしてしまいました。。



一番タイヘンだったのは、膨大な数にふくれ上がった本です―――。本好きで都内在住の方って、本の収納、どうしてるんでしょう? 私は、結局かなりの数を捨てたり、売ったり(ちなみに、BOOK OFFより、地元の堅実な古本屋のほうがよほど高く買ってくれました)しましたが、それでもあふれる蔵書の大半はしかたがないので千葉の実家に置かせてもらおう、と。さらに言えば、大量のキモノもちょっと置かせてもらおう、と。

そこで、久しぶりに実家に帰ったのです。が。久しぶりに帰った実家では、もう既に、父の蔵書が問題となっていたのでした……。というわけで、父の蔵書問題に、私の蔵書問題をもち込み、さらに可能なら私のキモノ問題ももち込んでしまおう(両親を怒らせないようにして)、という無謀なプロジェクトがスタート! (社会人になったのに親の世話になる娘ですいません。。)

しかし、実家は一軒家とはいえ、問題は改めて根深いものがありました……。何しろ、父親が古い顕微鏡コレクションに凝っていて、顕微鏡専門店で買うだけではあきたらずヤフオクでも落札しまくっているらしく、本の海の波間波間に、顕微鏡の入った巨大な木の箱があちらこちらに見え隠れし、さらに、床の間の飾り棚に置かれた日本人形のガラスケースの中にまで顕微鏡が鎮座、これを見た時はさすがに「ガラスケースの中の日本人形はどこへ消えた?」と聞くのも忘れ、「こんなにたくさんの顕微鏡で何を見るのよ?!」と聞くと、

見るために買ったんじゃない! お父さんは見なくても全部わかってるんだ!!

と一喝されてあ然。

さらに、父が大ファンであるシューベルト(ロマン主義の作曲家)生誕200周年にウィーンでわざわざ買ったらしいシューベルト直筆楽譜の復刻版を、がんじょうな専用の箱(←自作です)から取り出して、「すごいでしょう、研究者垂涎の楽譜だ!」と自慢してきたり、ビニールにガッシリとくるまれたままの岩波の『ギリシア悲劇全集』全14冊が、それらがピッタリ入る専用の棚(←自作です)にズラーーと並んでいるのに遭遇したりした日には、改めて自分の起源のようなもの(ルーツとも言う)を見てしまったような気がして、軽く、めまいがしました……。



そんなアレコレを経ましたが、とりあえず引越し完了! 環境を変えて大正解でした! 心機一転、今後もどうぞよろしくお願いいたします♪




↑i Phoneのカメラって、意外と暗いところでも撮れる。


ちなみに、そんな変わり者の父は、サイエンス書の翻訳などやってます。→こちら。『プリンストン高等研究所物語』は、私が読んでもかなり面白かったです(アインシュタインとノイマンとゲーデルのエピソードが特に)。






 
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