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【着物】 自分で浴衣を仕立ててみましたの巻。

2009.09.01 Tuesday

昨日は誕生日でした。が、この年になると誕生日といってもそんなに「嬉しい!」ってわけでもないせいか、誕生日のことは記憶からトビがちで……。たぶん自分の誕生日(=1つ年をとること)が意識にのぼらないよう、私の無意識が意識をコントロールしていると思われます(笑)。そんなわけで、今年はアッサリめに誕生日を過ごしました。



でも、イラストレーターのコダカナナホさんから超可愛いバラの花をもらっちゃって、感激♪ このバラのかたち、すっごく可愛い! ありがとう!



ついに9月! ということで夏は一応は終わりましたが、今年の夏は、今までで一番浴衣を着てたかも? というくらい浴衣浴衣浴衣……の年でした。月影屋の売り子やったり、日舞の名取試験を受けたり、浴衣パーティに行ったり、屋形船パーティに行ったり、浴衣でのトークイベント@UPLINK FACTORYもあったし、そうそう、月影屋で着付け講座「色っぽい着付け教えます。」も開催したり(←大盛況のうちに終わりました! いらっしゃってくださった皆さま、どうもありがとうございました!!)、浴衣づくしの夏でした。といっても、9月もまだ浴衣着ちゃいますけど(暑いうちは9月でも浴衣を着ていいのです!)。



ところで、今年の浴衣ライフのなかで、私的には大きな出来事がひとつありました。それは……、自分で浴衣を仕立ててみた、ということです!!! ……って、そんなの別に着物好きな人々においてはたいしたことじゃないですけども……。

今年の夏、花柳流の名取試験を受けて、「花柳なぎ嘉乃」という名前を無事いただいたことは以前書きましたが(→参照「花柳流名取試験を受験しましたの記。」)、名取になると、毎年2回開かれる花柳流の講習会に参加できるようになります。今年の夏季講習会は8月29・30日。もちろん、参加する気は満々。

ただし、その講習会に参加するには、花柳流指定の揃いの浴衣を着用しなければならないという決まりがありまして。名取試験に合格したときに、今年の揃いの浴衣の反物が支給されましたが(→参照「名取試験を受験したときのキモノについて。」)、仕立て代もこれから毎年になると馬鹿にできないので(揃い浴衣のデザインは毎年変わります)、「どうせなら自分で仕立てられるようになっちゃおう!」と、急に思い立ちました。何でも「自分でやってみちゃおう! 何とかなるはずよね!」と楽観視しがちな、浅はかな私なので……。

で、ギリギリになって「カンタンに作れる浴衣」的な HOW TO本をネットで購入し、ルンルンと鼻歌をうたいながらページをめくったその瞬間、目の前がサーッと真っ暗に……。さ・っ・ぱ・り・わ・か・り・ま・せ・ん。図解の記号とかイラストとか用語とか、何が何だかわからないんですよ。……でも講習会はあと2週間後……今から仕立て屋さんに出しても間に合わない……。キャーどうしよう! 仕立てる前からもうピンチ!!

そんなとき、私の師匠花柳美嘉千代先生門下の姉弟子、私が密かに慕っている嘉乃千鳥姐さんが「私が浴衣の仕立て方を教えてあげるわ」と華麗におっしゃってくださり、我が家にいらして手ほどきしてくださいました! ありがとうございました(涙)。



これが、平成21年度の花柳流揃い浴衣の反物(たんもの)。「錦や」製です。




まずは、反物を裁断します。



チョキチョキ。




左右の身頃(前身頃と後身頃はつながっています)。




左右のおくみ。




左右の袖。



嘉乃千鳥姐さんに教えられて改めてわかったのが、浴衣は(着物も同じですが)、「身頃(前と後ろ)」と、前身頃につけ足す「おくみ」と、「」と、「」、という各部分で構成されている、ということ。モジュール化されている、と言いますか。そして、それら各部分を「ただ直線縫いでつなげればいいだけよ」という姐さんの優しいお言葉に、「そっか! 浴衣ってカンタンじゃな〜い!」と、ピンチだったのも忘れてまたもや楽観視スタート。



というわけで、あとはひたすら各モジュールをつなげる作業!



サイズを測って、アイロンがけして、マチ針で留めて、ミシン縫い……のくりかえし。一晩徹夜で、ほぼ9割方できあがりました。

ミシンがけできない部分は、もちろん手縫い。これも、ヒマな時間を見つけてはチクチク手縫いして、トータルで3日くらいでできあがり。



自分で仕立てた浴衣を、着てみる図。



おはしょりぶんがちょっと足りなかったかなとか、仕立てた後に洗ったらちょっと縮んでしまったので、一回洗った後にミシン縫いすればよかったかなとか、反省はいろいろありますが、とりあえず浴衣の形にはなりましたー。ホッ。。

ちなみに上画像は、花柳流の夏期講習会に参加する際に、決められているコーディネートです。浴衣なのに、半幅帯じゃないフツウの帯(上では、紗の博多献上)をお太鼓に締めて、帯締めも帯揚げもして、足袋はいて、草履をはく、という、フツウでは「ありえない」コーディネートをするのが決まり(笑)。

この舞踊界独特のコーディネートについては以前も書きましたが(こちら)、基本からちょいとズラすカッコよさ、カジュアルとフォーマルをかけ合わせる遊び心、舞踊界が最先端だった時代の粋がりの名残りなのではないか、と思うのです。着付け教室で教わる着物のルールからはかなりズレているので、「ギョッ」とされることもあるかもしれませんが、私はかなり好きです〜、このコーディネート。





というわけで、花柳流の講習会に初めて参加し、大和楽『おせん』をご指導いただきました。番号順に舞台に上がって踊ることができるのですが、ずうずうしくも舞台に上がったものの、フリが覚えられず全然踊れず(笑)。だけどプロの方は、他人が踊っているのを数回見ただけで、だいたい覚えられるのです。凄い……。

そして、私の師匠である美嘉千代先生が、舞台上で『汐汲』を2回連続踊り、まるで海からあがったように汗だくになっているのを見て、先生のエネルギーにもやられました。凄い……。

プロの舞踊家さんたちのエネルギーに圧倒されつつ、「私なんかまだまだだなぁ……」と思いながら新富町をトボトボと歩いていると、ん? なんか草履の具合がおかしい。アッ、さては、草履のかかとの底ゴムが取れちゃったか?! と思い、草履の裏を見てみると、誰かの草履から取れちゃったかかとの底ゴムが、私の草履の裏に刺さっているではないですか! 草履のかかとの底ゴムがフツーに道ばたに落ちてる地域、っていうのも、凄い……。



そう、草履のかかとの底ゴムって、で留めているだけなので、結構取れやすいんですよね〜。すぐスリ減っちゃいますしね〜。私も、換えの底ゴム&釘は常備していて、しょっちゅうカナヅチで釘をトンカチトンカチ打ち込んでますよ! そう、実は、着物を着る人にとって、いいトンカチは必需品、なのです……! (あんまり色っぽくないなー笑)




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