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【藝術】 桜、春風、山作戦、Dead or Alive。 〜もしくは、ジャンルを超えて人の心を掴むということ。

2009.04.11 Saturday



やっと新しい一年が始まった!! と思えるのって、やっぱり4月からではないでしょうか? だって、お正月にいくら「あけましておめでとう今年もよろしくね」って言ってても、年越しても特に何も変わらないですからね、だから結局、いつまでも去年を引きずってたりして……。

でも、4月は違います。4月になった途端、まわりの風景が一変します。クローゼットのなかの黒や茶色がピンクやグリーンになり、固く閉じられていた窓が空に向かって大きく開き、枯れていた木に花びらと葉がついて、白かった空気が陽気に溶けて鳥のさえずりとなる。「やっと新しい年のスタートだ!」とウキウキしつつ、スニーカーはいてピョンピョン跳びはね回り、冬眠でチャージした体力を使いまくっている私ですが(夏までもつといいですけどね……)。



で、先日、巷でじわじわと話題になっている山作戰のライヴ(@恵比寿switch)に行ってまいりました。知人がプロデュースしていて、今年に入って待望の初アルバム『山作戦』がリリースされました。

私、自分でもかなり経済的だと思うのですが、気に入った音楽は、毎日毎日、しかも何年も聴いても、全く飽きません(それって普通ですか?)。でも、そのくらいくり返しくり返し聴ける曲って、やっぱり限られていて。たとえば、私が何年間もくり返しくり返し聞いてるのって、Infected Mushroomとか、Frederic Chopinとか、Tom Middletonとか、Portisheadとか、ホントに限られています。

で、『山作戦』です。私、1月に購入してから、欠かさず毎日聴いてますが、それでもまだ飽きていません!! これって凄いことですよ〜(私にとっては)。だって、たいていは「いいなーカッコイイなー」って思ってても、1ヶ月毎日聴いてたら「もうコレはいいや」って飽きちゃうのが普通ですから。



いいメロディー、いい歌詞、いい声、いいアレンジ、いい演奏。上等の質と構成。だけどそれだけじゃなくて、その上で、どこか「スタンダードからハズれてしまってる何か」があるんですよ。コレ、実は、とっても重要なことで。コレがあるからこそ、ジャンルを超えて人の心を掴むっていうものだと思うんです。

私の友人で、もの凄〜〜くマニアックな音楽の趣味をもつ女子がいまして。「マドンナの曲のどこがいいのかわからない…」と本気で残念がり、本気のノイズ(蛍光灯のON/OFFのバチバチとか工事現場?な爆発音とか)なんかの音楽(?)に狂喜乱舞する女子が、山作戦のライヴを見てかなり喜んでいるのを目撃し、ちょっとビックリ。ライヴ後、そのマニアック女子P嬢に話かけてみました。以下。

私: 「山作戦、フツーによかったよね?」
P嬢: 「いや、フツーにヘンだった!!(大喜び)」
私: 「いや、あの、フツーにイイっていうのは、“誰にでも良さが伝わる”っていうイイ意味で言ってるんだけども……」
P嬢: 「いや、私もフツーにヘンっていうのはイイ意味で言ってるんだよ!!(大喜び)」
私: 「……いや、だから、イイ意味で、フツーだよね?」
P嬢: 「いや、だから、イイ意味で、ヘンだってば!!(大喜び)」

……という、どこまでも平行線な会話だったのですが(笑)。でも、私のようなフツーの耳から、そんなマニアック女子の耳までもトリコにするなんて、スゴイ。それはつまり、「ジャンルを超えている」ということですから。

どんなジャンルにもジャンル萌えの“マニア”っていうのがいて、もちろんそういうマニアだけに向けて作られたモノもあっていいと思いますけど、私はそういうものってあんまり好きではないんです。単純に、「わかってくれる人さえわかってくれればいいの」みたいな、タコツボ的な甘えムラ社会みたいなものが性に合わない、ってだけなんですけど(もちろん、自分の好きなジャンルだったら大好きなんですけど。って当たり前か)。

なので、そうじゃなくて、「このジャンル萌えじゃない人にも、マニアじゃない人にも、この良さや魅力を伝えたい! 一人でも多くの人にわかって欲しい!!」というエネルギーの強さや試行錯誤のあとが見えるようなものが、私は好き。それは、多くに迎合することとは全く違うことで。自分の個性や特徴をキープし、それどころかさらに深く掘り下げつつも、自分に興味なさそうな人をもこっちに振り向かせようとするのって、大変なことですよ。勇気もいるし、傷つくし、工夫もいるし、努力もいる。ふ〜。そんな大変なことするんだったら、「アナタちょっと気に入っちゃったわ♪」ってカンタンに寄ってくるのだけ集めて、「オレってモテてるかも♪」って悦に入ってるほうが、どれだけラクチンなことか(笑)。


そんなわけで、良い作品というのは、何でも同じ。スタンダードをきちんと踏まえてしっかり構築したその上で、スタンダードを超えてしまう「何か」のあるもの。音楽に限らず、映画でも絵でも写真でも文章でも、何でも同じだと思うのです。その「何か」って何だよ、って言われたら、それは「魂です」とか、「情熱です」とか、はたまた「歪みです」とかしか言いようがなかったりするんですが……(って、抽象的な話になりすぎると暴走しがちな私なので、この問題はここで打ち止め)。



ちなみに、山作戰というのは高山真徳さんという音楽家のユニット名。ご自身は、ハイテンションなギャグをしみじみとした語り口で連発する、外側に向いてるんだか内側に向いてるんだかよくわからない、それとももしかして異次元に向かってるのかも……と思わせられるような不思議面白キャラの方で(もちろん誉めてます)、当然MCも面白いです。

そんな山作戰さんですが、ライヴ、素晴らしかったです。今回はバンドを従えてのライヴでしたが、皆さんのパフォーマンスも含めて、楽しかった! 音楽やってる人たちって、いいなぁ、カッコイイなぁ。音楽を語るヴォキャブラリーが貧困なので、以下、Amazonでの公式コピーを掲載。
「極上のメロディをロックと、ノイズまみれの実験音響で包んだ初のオフィシャル作品集。

今回の全10曲のレコーディングでは、近年CMなどのレコーディングワークで培ってきた多重コーラス、複雑な弦アレンジ、音響エレクトロニカサウンドがふんだんに取りいれられた。

本作のプロデュースにあたったレーベルEarly Reflectionsのプロデューサーチームは、「アコースティックギター一本で聞かせてしまう美しい楽曲と歌詞があってこそ実現できた」と云う。

マスタリングは、最近のThe Beatles "Love"や、Massive Attackの代表作などを手がけたロンドンのTim Youngが行い、音響サウンドとロックの融合の完成度を更に上げている。」



『陰影の強い雲』 〜アルバム『山作戦』より




ちなみに、私が好きなのは、『櫻(さくら)の木と櫟(くぬぎ)の木』という曲。歌詞がいいんですよ〜〜。
多くの出会いの中で なくした 何かをあなたがくれた
でもあなたと僕は 住む世界が違う あなたは美しすぎる
霧のような雨に濡れながら独り 
櫻の花 咲き誇る春のようなあなた思う
夢の中かすかに覚えた温もり 求めさまよう 
子どもの階段を下りる
こんな切ない言葉が、美しいメロディに乗ってうたわれて、しかもアレンジは華麗にノイズまみれ、って最高じゃないですか? まだ桜咲いてますし、この曲を聴きながら、叶わなかった恋(誰にだってありますよね?)のことなど懐かしく思い浮かべつつ、お花見、してみてくださいね。


◆山作戦のインストア・イベントが、Apple Store渋谷店でおこなわれるそうです。皆さまもぜひ! 5月15日(金)20:00から。入場料フリー。 →詳細はこちら
◆アルバム『山作戦』の中の2曲を、itunes music storeで配信中 →こちら
◆アルバム『山作戦』は、タワーレコードやHMV、Amazonで! →こちら







桜、音楽、つながりで。先日、久しぶりに開催された春風@代々木公園にも行ってきました! でも、以前とはちょっと違って、あんまり盛り上がらないな〜桜でも見るか〜な土曜だったんですが、日曜はまた別の友人から誘われ、メインステージが終了する頃にノコノコ出場。公園の端っこっていうか公園の崖下(?)の谷底ではしゃいできました。
(上の写真の左下の白っぽいのが、私が今一番可愛がっている双子のマルチーズのマルちゃんです♪)

後から聞くとほかにも友人などいたらしいんですが、暗闇すぎて、何も見えず。暗闇、大好き!!!(これについてはこちら) 暗闇のなかの月がとっても綺麗で、それだけで幸福な気持ちに。ええ、私を幸せにするのなんてカンタンなんですよー(って誰に言ってるのか?)

そんな暗闇のなか、チカンに遭遇。……ありえん。春風って「音楽を通じて平和・非戦・非暴力の尊さを訴えるフリーフェスティバル」じゃなかったのか?! って、あ、公園の崖下だから関係ないのかぁ、と納得する私もかなりユルいです(笑)。ま、春だしね!






そんなわけですが。さらに音楽つながりで、最近のニュースで面白かったのが、コレPETA(People for the Ethical Treatment of Animals=動物の倫理的扱いを求める人々の会)が、Pet Shop Boysに、「Pet Shop Boysという名前は止めて、The Rescue Shelter Boysという名前に変えろ」と要求した、とかいうニュース。当然、Pet Shop Boys は「ノー」と返答したらしいです(笑)。

PETAって、ホント、過激ですよねぇ。っていうか、本当に動物のことを考えて行動しているわけじゃないような、気もする(笑)。ある種の政治団体のように、何かの主義や理念のためというより、ある大きな力をもった反体制組織であることによって利益を得ている、というような団体だったりしないのかな? 

にしても、Pet Shop Boys。中学生のときの私のアイドルでしたよ。しかも「It's A Sin」のPV見て大ファンになったんですけど、その番組がピーター・バラカンの番組って……。私もギリギリ80年代の空気を吸ってたんだなーと、こういう時にしみじみ思うのでした(っていうか、Pet Shop Boysと並んで私のアイドルだったのが、Culture ClubとDead Or Aliveだったんだから、ギリギリでも何でもなく思いっきり80年代っ子じゃん! 若い世代ぶっちゃって! って気も、する)。



ついでに。「It's A Sin」





さらについでに、Dead Or Alive。今見てもすっごいオモシロいんですけど〜〜!!!! 曲といい衣裳といいダンスといい演出といい、ありえない(笑)! 最高!!
「You Spin Me Round」





Dead or Alive、ですものね。死ぬか生きるか、ですものね。大好きすぎて困る三池崇史監督作品も、『DEAD OR ALIVE』ですよ! これらもジャンル(ニューロマとか? ヤクザ映画とか?)を超えて、何かのエネルギーにヤラれたわけです、つまり。というわけで! 別に誰にも強制されていないにも関わらず「生きるか死ぬか」の崖っぷちなカンジで、今年もまたがんばります♪



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