【告知】 新サイト『色気と超人』はじめました。
2011.03.03 Thursday
【告知】 「月影屋」重田なつき×井嶋ナギ×コダカナナホ special★トークナイトのお知らせ
2011.01.15 Saturday
おなじみ「月影屋」の名物オーナー・デザイナーの重田なつきさんと、「WAGU select」での連載コラム「美女とキモノ。または、映画におけるキモノ美女の研究」でイラストを描いて下さっているコダカナナホさんと、私、井嶋ナギの3人で、トークイベントを開催することになりました。
主催は「WAGU」さん、場所は「ころもや×WAGU」として、昨年末に素敵にリオープンしたころもや人形町店。とても素敵なお店なので、ぜひいらっしゃってくださいね! ⇒詳しくは、こちら
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なつき×ナギ×ナナホ★SPECIAL★トークナイト!!!
「美女とキモノ 〜『カッコイイ着物姿』って何だろう?」
ナギ 「そもそも、『カッコイイ着物姿』って、どういうものだと思う?」
ナナホ 「キッチリ着付けすればカッコイイってことになるの??」
ナギ 「それは大前提としてあるかもしれ・・・」
なつき (さえぎって)「そんなの、つまんないわよぉぉぉ〜〜!」
ナギ 「でも着崩せばイイってわけでもないしねぇ?」
ナナホ 「ましてや自由すぎ無法状態は論外という気もするよ?」
全員 「・・・・・・?」
そんな微妙かつ危うい「着物のカッコイイ問題」について、
歯に衣着せず語り尽くす、前人未到(?)の夜のほろ酔いトーク!
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日付:2011年2月25日(金)
時間:19:00〜20:30
場所:ころもや人形町店 2階 →MAP
(中央区日本橋堀留町2-1-11)
参加費:2000円(税込・ワンドリンク付)
⇒詳細&お申込みは、こちら。
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ちなみに、当日は、井嶋ナギが蒐集したキモノ関係資料を大量にご紹介する予定です。
予定資料リストは、
・宇野千代が昭和20年代に発行していたキモノ雑誌
「スタイル別冊 きもの読本」のバックナンバー
・篠山紀信のキモノ女優写真集「女優」
・映画のイメージ写真集
・日本映画資料や、浮世絵、美人画 etc
絶対にここだけでしか聞くことのできない、姐さん鼎談!!お見逃しなく!
⇒詳細&お申込みは、こちら。
「美女とキモノ。または、映画におけるキモノ美女の研究」Vol.15 『カポネ大いに泣く』より。コダカナナホさん描く。
〜〜〜関連記事〜〜〜
■「美女とキモノ。または、映画におけるキモノ美女の研究」、もしくは、自己完結燃焼継続ツールとしての映画について。
■「WAGU×ころもや」レセプションパーティに行ってきました。
■月影屋in伊勢丹レポート。または、キモノとハンバーガー
■コダカナナホさんのラインの快楽について。
■着物とコスプレ。もしくは、「本当の私」からの開放。
■キモノのルールはルーズでOK! もしくは、お直しおばさんを寄せ付けない方法。
【着物】 PASS THE BATTON での着物パーティに行ってきました。もしくは、お太鼓を前結びしてから回す、について。
2011.01.06 Thursday
お正月を過ぎて一週間、やっと今年の目標が決まりました! 今年の目標は、BLOGをもう少し更新すること、です(笑)。去年はtwitterが中心になってましたが、twitterはコミュニケーション・ツールとしては楽しいけど、やはり内容を盛れないのが物足りない。でもBLOGはBLOGで、いくらでも内容を盛れるがゆえに「書きたいことが多すぎて中途半端になっちゃうのが嫌だから書かない」なんてことが多かったのですよ…(私の場合)。でも、今年は「欲張り過ぎず・それなりに」を目標にしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします☆
というわけで先日、といっても12月28日なので去年なんですが、表参道ヒルズにある「PASS THE BATTON」での着物パーティに行ってきました。
「PASS THE BATTON(パス・ザ・バトン)」は、「Soup Stock Tokyo」や「giraffe」を手がけた遠山正道さんがプロデュースする、アンティークや、古着や雑貨などのセカンドハンドを扱うユニークなお店。店舗は、アンティークなどがメインの丸の内ブリックスクエア店、アンティークと一般からの委託品も置いている表参道ヒルズ店、業界の方々や一般の方々によるブランド品やアンティークなど多岐に渡った商品を扱うwebストアの3つがあり、どれもとても楽しいのです。
そんな「PASS THE BATTON」では、普段は着物を扱わないのですが、着物スタイリスト如月まみさんのプロデュースで、年末年始の1ヶ月間だけ着物や和装小物を扱うコーナーが出現することに! そこで、着物に関わる仕事をしている人たちが着物類を出品することになり、私もお声をかけていただいて、何点か出品させていただきました。そのオープニングパーティだったのです。
こんな感じで、とっても素敵な店内でした!
白い木馬とキモノ! 日本趣味の西洋人のお部屋のような雰囲気。
シックで素敵なディスプレイも、如月まみさんがされたそうです〜!
あっ。この濃い紫の矢羽柄の着物は、私が出品したキモノ! これ、すごくいい着物なんですよ〜。昔、伊勢丹にあるアンティーク&中古着物のお店で働いていた時、裕福そうなおばあさまが委託されて、すごくいい着物だったので購入しました。今はもう年齢的にちょっと無理なので出品しましたが、娘がいたら着せてあげたいくらい。どなたかぜひ!
帯もたくさん! 掘り出しものがいっぱい! えーと、この中に、私が10年前にヤフオクで競りまくって1万いくらで勝利した(笑)アンティークのスズメ柄の帯もあります。。
当日も大勢のお客様がいらっしゃって、私の出品したものも次々にお嫁に行くのを目の当たりにし、とても嬉しかったです。私も、粋な紫の格子の紬を見つけ、「コレは買いだわ!」と思ったら月影屋の重田なつきさんの出品。なんと3000円! 私もそうでしたけど(笑)、みなさん遠慮してか低めのお値段をつけているのでお買得でしたよ〜。1月30日までなのでまた行きたい!
同時に、先日のWAGUレセプションパーティ記事(こちら参照)でもご紹介した、アーティストの村上周さんのライヴペインティングも行われました。1月10日まで、村上周さんの作品の展示販売も行われています。日本の伝統美術品を、現代的アートワークでリプロダクトしたオリジナル商品はあちこちで話題で、「amabro」オンラインストア でも買うことができます。私もamabroの有田焼の蕎麦猪口つかってますよ♪
■『Real Clothes KIMONO』 produced by 如月まみ
2010年12月28日(火)〜 2011年1月30日(日)
■『日本の前衛 −JAPANESE AVANTGARDE−』 presented by amabro
2010年12月28日(火)〜 2011年1月10日(月)
■トークイベント 『Real clothes KIMONO --現代のきもの--』
2010年1月15日(土)15時〜 @PASS THE BATON OMOTESANDO
ゲスト:如月まみ(着物スタイリスト、着物教室主宰)
村上周(アーティスト)
司会 :遠山正道(PASS THE BATON代表)
ちなみに、当日の私のキモノはこんな感じでした〜。
最近はいつもコレなんですけど、、市松模様の地紋の入った深緑系黒の色無地に、月影屋のリアル蛇皮の帯。
実は私、羽織や道行コートというものがあまり好きではないためで、冬でも防寒具は毛皮のストールのみ。でもキモノってかなり重ね着&帯を締めているせいか、コレだけで充分だったりするんですよね〜不思議ですが(よほど雪の降るような寒い日は別として)。この日もこのまま外を歩いても全然平気でした。
そうそう、この日は初めて、お太鼓結びを前で結んでから、後ろに回してみました! 「前結び用帯板 くるピタッ!」っていうのを買ってみたんですけど、ラクですね〜コレは! ベンリ! ただ注意しなければいけないのは、この「前結び用帯板 くるピタッ!」を体にピッタリと巻きつけすぎないこと、でしょうか。そうすると後で息苦しくなってきちゃいます。この「前結び用帯板」をかなりユルユル〜な感じで体に巻いてから、帯を締めれば大丈夫かなと。でもそれゆえに、帯とヒップの「くびれ」を大事にしたい人には向いてないかも(←要するに私)。でも、「着物を着るのにくびれを出そうなんて大間違いです!間違ってます!」というご意見がほとんどだと思うので、まぁいいのか。。というわけで、「前結び用帯板 くるピタッ!」、ベンリ道具ですよ〜!
個人的に今回のメインは、このゴールドのクラッチバッグ! ロカイユ模様っぽいんですけど、どう見ても「松」にしか見えません(笑)。実はコレ、ちょっと前に「PASS THE BATTON」で購入しました♪ こういう素敵なものがたくさんあるんですよ〜。
今回の髪型。スタンダードな夜会巻きですが、前髪をスジっぽく流してもらいました。
後ろ。トップの尖り具合と下のほうのねじり具合が、ロカイユ模様っぽい。
あ、Uピンが出てる(笑)。
月影屋のなつきさん。この盛り髪、いつも自分でやるんだそうです。スゴイわ〜。
そのほか、「PASS THE BATTON」表参道店の様子。本当にステキなお店!!!!
というわけですが、1月15日に如月まみさんと村上周さんのトークイベントがあるそうなので、ぜひ行きたいと思っております! あ、1月17日で終了してしまう池田重子さんの「日本のおしゃれ展」@銀座松屋も行かなきゃ! 今月も忙しくなりそうです〜〜〜。
というわけで先日、といっても12月28日なので去年なんですが、表参道ヒルズにある「PASS THE BATTON」での着物パーティに行ってきました。
「PASS THE BATTON(パス・ザ・バトン)」は、「Soup Stock Tokyo」や「giraffe」を手がけた遠山正道さんがプロデュースする、アンティークや、古着や雑貨などのセカンドハンドを扱うユニークなお店。店舗は、アンティークなどがメインの丸の内ブリックスクエア店、アンティークと一般からの委託品も置いている表参道ヒルズ店、業界の方々や一般の方々によるブランド品やアンティークなど多岐に渡った商品を扱うwebストアの3つがあり、どれもとても楽しいのです。
そんな「PASS THE BATTON」では、普段は着物を扱わないのですが、着物スタイリスト如月まみさんのプロデュースで、年末年始の1ヶ月間だけ着物や和装小物を扱うコーナーが出現することに! そこで、着物に関わる仕事をしている人たちが着物類を出品することになり、私もお声をかけていただいて、何点か出品させていただきました。そのオープニングパーティだったのです。
こんな感じで、とっても素敵な店内でした!
白い木馬とキモノ! 日本趣味の西洋人のお部屋のような雰囲気。
シックで素敵なディスプレイも、如月まみさんがされたそうです〜!
あっ。この濃い紫の矢羽柄の着物は、私が出品したキモノ! これ、すごくいい着物なんですよ〜。昔、伊勢丹にあるアンティーク&中古着物のお店で働いていた時、裕福そうなおばあさまが委託されて、すごくいい着物だったので購入しました。今はもう年齢的にちょっと無理なので出品しましたが、娘がいたら着せてあげたいくらい。どなたかぜひ!
帯もたくさん! 掘り出しものがいっぱい! えーと、この中に、私が10年前にヤフオクで競りまくって1万いくらで勝利した(笑)アンティークのスズメ柄の帯もあります。。
当日も大勢のお客様がいらっしゃって、私の出品したものも次々にお嫁に行くのを目の当たりにし、とても嬉しかったです。私も、粋な紫の格子の紬を見つけ、「コレは買いだわ!」と思ったら月影屋の重田なつきさんの出品。なんと3000円! 私もそうでしたけど(笑)、みなさん遠慮してか低めのお値段をつけているのでお買得でしたよ〜。1月30日までなのでまた行きたい!
同時に、先日のWAGUレセプションパーティ記事(こちら参照)でもご紹介した、アーティストの村上周さんのライヴペインティングも行われました。1月10日まで、村上周さんの作品の展示販売も行われています。日本の伝統美術品を、現代的アートワークでリプロダクトしたオリジナル商品はあちこちで話題で、「amabro」オンラインストア でも買うことができます。私もamabroの有田焼の蕎麦猪口つかってますよ♪
■『Real Clothes KIMONO』 produced by 如月まみ
2010年12月28日(火)〜 2011年1月30日(日)
■『日本の前衛 −JAPANESE AVANTGARDE−』 presented by amabro
2010年12月28日(火)〜 2011年1月10日(月)
■トークイベント 『Real clothes KIMONO --現代のきもの--』
2010年1月15日(土)15時〜 @PASS THE BATON OMOTESANDO
ゲスト:如月まみ(着物スタイリスト、着物教室主宰)
村上周(アーティスト)
司会 :遠山正道(PASS THE BATON代表)
ちなみに、当日の私のキモノはこんな感じでした〜。
最近はいつもコレなんですけど、、市松模様の地紋の入った深緑系黒の色無地に、月影屋のリアル蛇皮の帯。
実は私、羽織や道行コートというものがあまり好きではないためで、冬でも防寒具は毛皮のストールのみ。でもキモノってかなり重ね着&帯を締めているせいか、コレだけで充分だったりするんですよね〜不思議ですが(よほど雪の降るような寒い日は別として)。この日もこのまま外を歩いても全然平気でした。
そうそう、この日は初めて、お太鼓結びを前で結んでから、後ろに回してみました! 「前結び用帯板 くるピタッ!」っていうのを買ってみたんですけど、ラクですね〜コレは! ベンリ! ただ注意しなければいけないのは、この「前結び用帯板 くるピタッ!」を体にピッタリと巻きつけすぎないこと、でしょうか。そうすると後で息苦しくなってきちゃいます。この「前結び用帯板」をかなりユルユル〜な感じで体に巻いてから、帯を締めれば大丈夫かなと。でもそれゆえに、帯とヒップの「くびれ」を大事にしたい人には向いてないかも(←要するに私)。でも、「着物を着るのにくびれを出そうなんて大間違いです!間違ってます!」というご意見がほとんどだと思うので、まぁいいのか。。というわけで、「前結び用帯板 くるピタッ!」、ベンリ道具ですよ〜!
個人的に今回のメインは、このゴールドのクラッチバッグ! ロカイユ模様っぽいんですけど、どう見ても「松」にしか見えません(笑)。実はコレ、ちょっと前に「PASS THE BATTON」で購入しました♪ こういう素敵なものがたくさんあるんですよ〜。
今回の髪型。スタンダードな夜会巻きですが、前髪をスジっぽく流してもらいました。
後ろ。トップの尖り具合と下のほうのねじり具合が、ロカイユ模様っぽい。
あ、Uピンが出てる(笑)。
月影屋のなつきさん。この盛り髪、いつも自分でやるんだそうです。スゴイわ〜。
そのほか、「PASS THE BATTON」表参道店の様子。本当にステキなお店!!!!
というわけですが、1月15日に如月まみさんと村上周さんのトークイベントがあるそうなので、ぜひ行きたいと思っております! あ、1月17日で終了してしまう池田重子さんの「日本のおしゃれ展」@銀座松屋も行かなきゃ! 今月も忙しくなりそうです〜〜〜。
JUGEMテーマ:ファッション
| 【着物-kimono】 | 12:24 | - | -
【芸術】 謹賀新年! もしくは、コダカナナホさんのラインの快楽について。
2011.01.05 Wednesday
あけましておめでとうございます! 2011年もどうぞよろしくお願い申し上げます!
年末年始の楽しみ&お悩みと言えば、年賀状! 昨年はメールで済ませてしまったのですが、今年は郵送年賀状に戻すことにしました! でも、市販の年賀状やデザイン・テンプレートも、ピンとくるものが全然ない。でも自分で絵とか描けないし…。という毎年恒例のお悩みを解決すべく、今年はイラストレーターのコダカナナホさんにイラストを描いていただけないかなぁ〜と思い立ち、おそるおそる聞いてみることに。すると、「全然いいよ〜! 毎年よく頼まれてるし♪」という色よいお返事が。わーん。もっと前から頼めばよかった〜〜(意外と小心者な私)。
というわけでコダカナナホさんにお願いすることになったのですが、依頼するさいには気合が入りまくって、「“カッコイイ×カワイイ×セクシー×ミニマル×日本”なコンセプトでお願いしますっ!!!」と、相当ワガママなリクエストをした私。そしてその結果、以下のようなとーっても素敵な年賀状が出来上がりました♪♪♪
A HAPPY NEW YEAR !
あ、画像が小さすぎる? そうですよね〜。
というわけで、拡大ヴァージョンを公開!!!
そんなコダカナナホさんは、しばらく前から新しいタッチの作品をたくさん制作されていたんですが、これがまた相当素晴らしくて! これは絶対に世に発表すべき!! ということで、満を持してweb上に作品集をUPされました! それが、「Nanaho's Line」。
このweb作品集「Nanaho's Line.」にどんな作品がUPされているかというと…以下のような素敵すぎる作品たち! ナナホさんの了解を得ましたので、数点だけご紹介させていただきます♪
このような素敵なイラストが膨大にアップされているんですよ〜〜〜。ナナホさんはプロのイラストレーターさんなので勿論いろいろなタッチの絵を描いていますが、この墨一色シリーズが個人的にもう大好きでして! このカッコよさ×セクシーさ×ミニマル感と言ったら!!!!
いつも思うことなんですが、今の日本において歓迎されるのは、一人でも多くの人に受け入れてもらえるような(=違和感を感じさせないような)最大公約数的なテイスト、つまり「カワイイ」「ファンシー」「わかりやすい」「あったかい」「ほっこり」「優しい」テイストだと思うんです。その逆に、それとは真逆と言ってもいいような、「カッコイイ」「ミニマル」「わかりにくい」「セクシー」「毒のある」「挑発する」ようなテイストって、なかなか受け入れてもらえないのが現状なのではないでしょうか。
もちろん、受け入れてもらえないと言っても、実際は、本当はそんなことはないと思うんですけれどもね…。話はちょっと逸れますけど、要するに、経済活動に関わる話の場合、前提として「より多く」=正義であり、世代・年齢・職業・趣味嗜好などの別を超えて受け入れられるようなものをと考えると、どうしても「反感買わないような当たり障りのないカワイくてファンシーなあったかテイストのものにしておけ!」となってしまう。そういう意味での現状だと思うのです。まぁ、そういうのを思考停止って言うんじゃないかと思うんですけど。個々人はそれぞれさまざまな嗜好を持っていることは明白であるにも関わらず、「より多く」という考え方が勝利する世界(多く稼ぐことが正しい資本主義世界や多数決が優先される民主主義世界など)においては、個々のそうした細かな差異は無視されるのは当然と言えば当然なのですが。
コダカナナホさんの墨一色のイラストは、カッコよくてセクシーでミニマルで、見る者を思いっきり挑発し、心地よい違和感で見る者の想像をかき立ててくれる。こういうものが「多数」の論理と結びつくのかどうかなんて私にとってはどうでもいいことで、何よりも、今私が生きている世界(「多数」の正義が押し付けられがちな世界)とは別の世界に誘ってくれるということ自体に、何にもたとえがたい価値がある。そんな価値の前には、「多数」の論理なんてどうでもよくなるんですよ。そんなものとは別の世界が確かにある、ということを実感する瞬間、私は実際に別の次元で生きることができるのです。
とにかく、ナナホさんの絵でスゴイなぁと思うのは、極限まで無駄をそぎ落としたミニマル感、クレパックスの作品を彷彿とさせるような日本人離れしたミニマル感にも関わらず、現代の日本の女の子がグッとくるようなカワイさやファンシーさもちゃんと存在しているという、一見相反するように見えるたくさんの世界に同時につながることも可能な、絶妙なバランスです。この絶妙なバランス感はスゴイな、と。
(上のイラストがその良い例。ちなみに右端にいるワンちゃんは、私が可愛がっているマルちゃんがモデル♪ マルちゃんについて知りたい方は、「【本】ものを持つこと、ものを捨てること。 〜ポール・グレアムのエッセイ『もの(stuff)』」か、「【雑記】 夏ギリギリの野外フェスへ! 〜男子くんたちの会話と、肉食系女子と、ロマンティックについて。」か、集英社インターナショナルBLOG:「色っぽいキモノからニーチェまで、文筆家・井嶋ナギさんの偏愛」をご参照ください)
もちろんそれ以前に、ナナホさんの絵のドラマチックな「ライン」それ自体が、素晴らしいんですけどね! 弱弱しく繊細かと思えばグッと力強くなったり、ゆったりスローテンポかと思えば急にスピードを上げたり、スルッと逃げたかと思えばねちっこく誘惑してきたり(笑)、そんなさまざまにドラマが生み出される「線」「ライン」そのものに、快楽がある。
そんな作品をもっとご覧になりたい方、ぜひ以下のアイコンをクリックしてみてくださいね!!!
↓
■コダカナナホさんと一緒に月2回(1&15日)連載している「WAGU」での連載
「美女とキモノ。もしくは映画におけるキモノ美女の研究。」も、ぜひご覧くださいね…!
年末年始の楽しみ&お悩みと言えば、年賀状! 昨年はメールで済ませてしまったのですが、今年は郵送年賀状に戻すことにしました! でも、市販の年賀状やデザイン・テンプレートも、ピンとくるものが全然ない。でも自分で絵とか描けないし…。という毎年恒例のお悩みを解決すべく、今年はイラストレーターのコダカナナホさんにイラストを描いていただけないかなぁ〜と思い立ち、おそるおそる聞いてみることに。すると、「全然いいよ〜! 毎年よく頼まれてるし♪」という色よいお返事が。わーん。もっと前から頼めばよかった〜〜(意外と小心者な私)。
というわけでコダカナナホさんにお願いすることになったのですが、依頼するさいには気合が入りまくって、「“カッコイイ×カワイイ×セクシー×ミニマル×日本”なコンセプトでお願いしますっ!!!」と、相当ワガママなリクエストをした私。そしてその結果、以下のようなとーっても素敵な年賀状が出来上がりました♪♪♪
A HAPPY NEW YEAR !
あ、画像が小さすぎる? そうですよね〜。
というわけで、拡大ヴァージョンを公開!!!
そんなコダカナナホさんは、しばらく前から新しいタッチの作品をたくさん制作されていたんですが、これがまた相当素晴らしくて! これは絶対に世に発表すべき!! ということで、満を持してweb上に作品集をUPされました! それが、「Nanaho's Line」。
このweb作品集「Nanaho's Line.」にどんな作品がUPされているかというと…以下のような素敵すぎる作品たち! ナナホさんの了解を得ましたので、数点だけご紹介させていただきます♪
このような素敵なイラストが膨大にアップされているんですよ〜〜〜。ナナホさんはプロのイラストレーターさんなので勿論いろいろなタッチの絵を描いていますが、この墨一色シリーズが個人的にもう大好きでして! このカッコよさ×セクシーさ×ミニマル感と言ったら!!!!
いつも思うことなんですが、今の日本において歓迎されるのは、一人でも多くの人に受け入れてもらえるような(=違和感を感じさせないような)最大公約数的なテイスト、つまり「カワイイ」「ファンシー」「わかりやすい」「あったかい」「ほっこり」「優しい」テイストだと思うんです。その逆に、それとは真逆と言ってもいいような、「カッコイイ」「ミニマル」「わかりにくい」「セクシー」「毒のある」「挑発する」ようなテイストって、なかなか受け入れてもらえないのが現状なのではないでしょうか。
もちろん、受け入れてもらえないと言っても、実際は、本当はそんなことはないと思うんですけれどもね…。話はちょっと逸れますけど、要するに、経済活動に関わる話の場合、前提として「より多く」=正義であり、世代・年齢・職業・趣味嗜好などの別を超えて受け入れられるようなものをと考えると、どうしても「反感買わないような当たり障りのないカワイくてファンシーなあったかテイストのものにしておけ!」となってしまう。そういう意味での現状だと思うのです。まぁ、そういうのを思考停止って言うんじゃないかと思うんですけど。個々人はそれぞれさまざまな嗜好を持っていることは明白であるにも関わらず、「より多く」という考え方が勝利する世界(多く稼ぐことが正しい資本主義世界や多数決が優先される民主主義世界など)においては、個々のそうした細かな差異は無視されるのは当然と言えば当然なのですが。
コダカナナホさんの墨一色のイラストは、カッコよくてセクシーでミニマルで、見る者を思いっきり挑発し、心地よい違和感で見る者の想像をかき立ててくれる。こういうものが「多数」の論理と結びつくのかどうかなんて私にとってはどうでもいいことで、何よりも、今私が生きている世界(「多数」の正義が押し付けられがちな世界)とは別の世界に誘ってくれるということ自体に、何にもたとえがたい価値がある。そんな価値の前には、「多数」の論理なんてどうでもよくなるんですよ。そんなものとは別の世界が確かにある、ということを実感する瞬間、私は実際に別の次元で生きることができるのです。
とにかく、ナナホさんの絵でスゴイなぁと思うのは、極限まで無駄をそぎ落としたミニマル感、クレパックスの作品を彷彿とさせるような日本人離れしたミニマル感にも関わらず、現代の日本の女の子がグッとくるようなカワイさやファンシーさもちゃんと存在しているという、一見相反するように見えるたくさんの世界に同時につながることも可能な、絶妙なバランスです。この絶妙なバランス感はスゴイな、と。
(上のイラストがその良い例。ちなみに右端にいるワンちゃんは、私が可愛がっているマルちゃんがモデル♪ マルちゃんについて知りたい方は、「【本】ものを持つこと、ものを捨てること。 〜ポール・グレアムのエッセイ『もの(stuff)』」か、「【雑記】 夏ギリギリの野外フェスへ! 〜男子くんたちの会話と、肉食系女子と、ロマンティックについて。」か、集英社インターナショナルBLOG:「色っぽいキモノからニーチェまで、文筆家・井嶋ナギさんの偏愛」をご参照ください)
もちろんそれ以前に、ナナホさんの絵のドラマチックな「ライン」それ自体が、素晴らしいんですけどね! 弱弱しく繊細かと思えばグッと力強くなったり、ゆったりスローテンポかと思えば急にスピードを上げたり、スルッと逃げたかと思えばねちっこく誘惑してきたり(笑)、そんなさまざまにドラマが生み出される「線」「ライン」そのものに、快楽がある。
そんな作品をもっとご覧になりたい方、ぜひ以下のアイコンをクリックしてみてくださいね!!!
↓
■コダカナナホさんと一緒に月2回(1&15日)連載している「WAGU」での連載
「美女とキモノ。もしくは映画におけるキモノ美女の研究。」も、ぜひご覧くださいね…!
【着物】 「WAGU×ころもや」レセプションパーティに行ってきました。
2010.11.24 Wednesday
徐々に寒くなってきた今日この頃、いよいよ着物シーズンの到来ですね! そう、絹は保温性がありとても暖かく、おまけに帯も締めていますからお腹の冷えも防げますし、キモノは冬のお召し物としてもピッタリなんでザイいますよ! というわけで、冬のキモノをさっそく着てお出かけしてきましたので、たまには普段キモノのレポートを。
私も月2回のコラム「美女とキモノ。または映画におけるキモノ美女の研究」を書かせていただいている、着物や和雑貨のブランドでおなじみの「WAGU」さんが、人形町にある呉服屋「ころもや」さんの販売業務を受けることになったそうで、先日11月19日に「ころもや×WAGU」のレセプションパーティがありました。
人形町駅からすぐの場所にあるモダンなお店。外観。
お店ではガラス越しに、ベテランの職人さんが染色作業をおこなっている工房を見学することもできます。すごい。
WAGUオリジナルの浴衣は色合いや風合いがとても上品で、どこかヨーロッパを感じさせるようなテキスタイル。通販でも買えます(→こちら)。
私はこの日は、青緑がかった黒っぽいキモノ×月影屋のリアル蛇皮の帯、といういつもの定番スタイル。
最近、以前にも増して「とにかく色数を少なく!」という方向に向かいつつあり、襟も足袋も襦袢も帯締めもぜんぶ白! って、前からだけども。さらに、草履とバックは無地のエナメル黒で、とにかく全体の色数を抑えてます。だけどそれでも帯揚げの紫がちょっと気になっていて、ホントは帯揚げの色はキモノと同じ色にしたいくらいなのですが…。うーん。
話は脱線しますが、私は洋服でも、色数が少なくてシンプルなものがとにかく好きです。見るぶんにはデコラティヴなものは「ステキだなぁ〜」って思うのですが、自分が着るとなると「違うかも」と思ってしまいがち。というのも、そのデザインはそれ自体で既に世界が完結しているので、むやみに私なんかが着てしまうとそのせっかくのその世界が壊れてしまう気がして(笑)。
あとさらに言えば、私、様々なデザインや形状を同時にたくさん処理しきれないのですよ…。私は、色や形や模様がゴチャゴチャしていると、頭が混乱して気持ち悪くてダメなんです。学生時代から数学や物理が苦手だったのは、そうした空間把握力の低さゆえなのかも(トホホ)。だからいろんなデザインのものを器用に組み合わせたり、取替え引替えしたりできる人って、すごいなぁと思ってしまいます。ただ、逆に、色や形や模様がゴチャゴチャしてるってだけでわりとカンタンにトランス状態になれる、っていう利点(なのか?)もあったりします(笑)。それこそ60年代サイケデリック・アートとか楳図かずお先生の漫画とか泉鏡花の文章なんかでカンタンに「うぉぉぉ〜〜〜!」ってなって、それなりにトランス状態を味わえるのは楽しいですけどもね。あ、でも、ゴチャゴチャ混乱していてもそこに何らかの法則がないとダメかもしれない(でもこれは高度なワザの要求ですね)。
と、そんなわけで、着るものはとにかく「モジュール化」して、日常における形状把握の手間をはぶきたいと思っているため、たいてい「同じ服を・何着も・色違いで買う」という乱暴な買いものをしがち。これって、同じスーツを何十着もズラーッとタンスに並べて「効率いいだろ?(=オレって天才だろ?)」と得意になってた『ザ・フライ』のハエ男ことジェフ・ゴールドブラム博士と同じ発想なので、あながち間違ってはいないと思うのですが(って、逆に間違ってるのか?)。
そういう意味では、キモノって「モジュール化」の最たるものですよね。キモノ、帯、長襦袢、半襟、帯締め、帯揚げ、足袋…などなどいろいろアイテムはありますけど、それぞれの基本のカタチは決まっちゃってるので、形状把握がラク〜〜〜〜〜〜〜!!!! ね〜、キモノって、覚えるとラクですよね〜!(←つまりコレが言いたかった)
そんなことはいいとして。パーティでお会いした方々の御召物をレポートしたいと思います!
「WAGU」の鳩谷晴美さんと。鳩谷さんが着ていたのは、黄色の色無地。テラっとした濡れたような光沢があって、個人的に私こういうの大好きです〜。
さらに、鳩谷さんの黒×シルバーのシンプルな帯がすごくカッコよかったので、後姿を激写!
「WAGU」社長でありクリエイティヴディレクターの久山美樹さんは、蘇芳色というんでしょうか、茶と朱と紫がまじったような何とも言えない美しい色のゴージャスな訪問着を着て、髪も大きくふくらませてらっしゃって、とても色っぽかったです!(よい写真がなくてすみません) ぜひ久山さんのブログ「今日、この頃。」で、お着物姿をご覧ください〜!
あと、イラストレーターのコダカナナホさんの洋服が、オスカルみたい?でカッコよかったのでご紹介。
この「顔」がついたベルトが、大人気でした♪
→イラストレーター・コダカナナホさんのブログ
「Nanaho's Croquis Book」「筆うつつ、歌舞伎ピュアネスカラー」
「月影屋」の店主&デザイナーの重田なつき姐さん(右)と、恵比寿のアートギャラリー「POINT」のディレクターである古井さん(左)。
なつきさんのキレイなブルーの紬は、藍染めなんだとか! いいなぁステキだ〜。
それから、この日は、イラストレーターの平松昭子さんによるしっとりとした上方舞と、マルチアーティストCBAさんによる口三味線のパフォーマンスも披露されました!
平松昭子さんは深い紫の色無地を、キリッと着こなしてらっしゃってさすがでした。そして何を隠そう、私、『平松昭子の着物事件簿』という平松さんのキモノをめぐって繰り広げられる珍事件をコミカルかつスリリングに描いた、オールカラー漫画が大好きでして〜〜。この本、ホントに面白いんですよ!!!持っていってサインもらえばよかった。。キモノ好きな方は必読です♪
→平松昭子さんのブログ「平松昭子のお着物サロン」にも当日の様子が。私も写真に写ってます〜!(→こちら)
現在、「ころもや×WAGU」では、イラストレーター・平松昭子さんとマルチアーティストCBAさんによるペインティングユニット“masshiva”の作品が展示される「松芝展」が、11月27日(土)まで開催中! 以下のようなステキな作品展示や、貴重なグッズなどが買えますよ♪
それから、ドリンク(古町糀製造所さんの「糀(こうじ)ドリンク」が、ものすご〜〜〜〜く美味しかった!!!)やフードを入れた器は、アートディレクター・アーティストの村上周(あまね)さんの作品。あまねさんに久しぶりにお会いできました!
有田焼と村上周さんのコラボレートのこの蕎麦猪口、すっごいカッコイイです! もちろんホンモノの有田焼で、藍のシブさと、ゴールドのゴージャスさのバランスがたまりません。こちらのサイト「amabro」でも買えます。種類もたくさん、3675円とお値段もリーズナブルだし、またこのパッケージが宝石箱みたいですっごいカワイイ! お友達へのちょっとしたプレゼントに最適ですね♪
→Quetic「村上周率いる「amabro」の人気商品を一挙ご紹介!」
それから、「丸若屋」の代表の方とお会いしたのですが、日本の工芸技術と現代の感性を融合させたものづくりを行ってらっしゃるとのことで、例えば「リヤドロ」のクリエイティヴ・ディレクターのハイメ・アジョン氏×九谷焼「上出長右衛門窯」や、「PUMA」×曲げわっぱ「柴田慶信商店」、「PUMA」×チタン「長谷川挽物製作所」等々、数々のプロジェクトをプロデュースされているそうです。このサイト「丸若屋」は知人から教わって見たことがあったと帰宅してから気づきましたが、ホントにカッコイイですよね〜〜! 特に私、PUMAのマーク入りのチタン製のお箸が欲しすぎです!
→moonlinx「伝統工芸からデザインへの回答、丸若屋インタビュー」
キモノも本当にそうですが、日本には、技術はもの凄く高いレベルであるにも関わらず、感性が現代とズレているために結局もったいないことになってしまっているものって、たくさんあると思うんです。それには、そこ(技術と感性)をマッチさせる斬新なセンスと行動力をもったプロデューサー的な立場の人がどうしても必要で、それには結局、新しい種類の人(例えば、若い世代の人や、業界外部からやってきた人など)の登場を要するんですよね。良い悪いではなく、ものごとが、内部の人々や古い世代人々によってドラスティックに変えられることって、よほどでないと難しいことでしょうから…。そんなことを考えさせられた1日でした。
というわけで、基本的に引きこもり系の私なので、キモノを着てお出かけできて楽しかったです。たまにはお出かけしなきゃですね。寒くなると引きこもる一方だし(って、暑くても引こもる一方だったが)。
そうそう、ちなみに昨日は、なつき姐さんに誘われて、目黒にあるホテル・クラスカでの展示会パーティに行ってきました。私は時間がなくてキモノではないのですが、2大キモノ姐さんと写真を撮ることができたのでこちらもアップしておきます〜。
着物スタイリストの如月まみさん(左)と、「月影屋」の重田なつきさん(右)。バッチリ決まっているカッコイイ姐さんたちに囲まれて、なんだか小さくなってる私…(笑)。ちなみに、如月まみさんの帯揚げは豹柄。なつきさんの帯は蛇皮。私の帽子は毛皮。と、なぜか動物モチーフが勢ぞろい♪
■お知らせ
「WAGU select」でのコラム「美女とキモノ。または映画におけるキモノ美女の研究」第19回目が更新されております〜!(→こちら!)今回は、市川崑監督の『日本橋』。ナナホさんのイラストもとってもカッコイイのでぜひご覧くださいね!
ついでにですが。市川コン作品は傑作ぞろいですが、なかでも一番好きなのが『日本橋』!
大学に入学し、「晴れて名画座通いができるー!やったー!」と、暗闇での青春を謳歌し始めた19の頃。ふと池袋の(旧)文芸坐のチラシに見つけた『日本橋』の文字。高校生の頃から泉鏡花にどっぷりはまっていたので、単純に「泉鏡花モノなら見ておこう」くらいの軽い気持ちで、おじさまたちに囲まれながら見たところ。衝撃でした。「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」とウメズ漫画に出てくる人のように口の横にシワをよせて叫びました(心のなかで)。だってあんなスゴイ映画、見たことなかったんだもの〜〜!
何がスゴイかというと。女優の美人度がスゴイ。衣裳がスゴイ。日本髪がスゴイ。セット(大道具・小道具)がスゴイ。ストーリーがスゴイ。なんだかすべてが桁ハズレで、クラクラしてしまって、「私も芸者さんになりたい…」というウワゴトを口走るしか自分のなかで消化できず、向島やら赤坂やら神楽坂やらの料亭でニセ芸者?バイトをしたりするはめになった学生時代…。『日本橋』以来、自分のなかで何らかの方向付けがされてしまいました。
その後も何度か見るたびに、あまりにも美しい世界に目を眩まされてきたのですが、だけどたぶん、一番スゴイのはストーリーだな。やっぱり。と、最近になってしみじみ思うのです。トンデモない話だなコレ。これが、私が20年ほどかけてついに至った感想。
泉鏡花、恐るべし。(結論)
→ 『日本橋』DVDもあります。
→ 「美女とキモノ。または映画におけるキモノ美女の研究」 vol.19『日本橋』
私も月2回のコラム「美女とキモノ。または映画におけるキモノ美女の研究」を書かせていただいている、着物や和雑貨のブランドでおなじみの「WAGU」さんが、人形町にある呉服屋「ころもや」さんの販売業務を受けることになったそうで、先日11月19日に「ころもや×WAGU」のレセプションパーティがありました。
人形町駅からすぐの場所にあるモダンなお店。外観。
お店ではガラス越しに、ベテランの職人さんが染色作業をおこなっている工房を見学することもできます。すごい。
WAGUオリジナルの浴衣は色合いや風合いがとても上品で、どこかヨーロッパを感じさせるようなテキスタイル。通販でも買えます(→こちら)。
私はこの日は、青緑がかった黒っぽいキモノ×月影屋のリアル蛇皮の帯、といういつもの定番スタイル。
最近、以前にも増して「とにかく色数を少なく!」という方向に向かいつつあり、襟も足袋も襦袢も帯締めもぜんぶ白! って、前からだけども。さらに、草履とバックは無地のエナメル黒で、とにかく全体の色数を抑えてます。だけどそれでも帯揚げの紫がちょっと気になっていて、ホントは帯揚げの色はキモノと同じ色にしたいくらいなのですが…。うーん。
話は脱線しますが、私は洋服でも、色数が少なくてシンプルなものがとにかく好きです。見るぶんにはデコラティヴなものは「ステキだなぁ〜」って思うのですが、自分が着るとなると「違うかも」と思ってしまいがち。というのも、そのデザインはそれ自体で既に世界が完結しているので、むやみに私なんかが着てしまうとそのせっかくのその世界が壊れてしまう気がして(笑)。
あとさらに言えば、私、様々なデザインや形状を同時にたくさん処理しきれないのですよ…。私は、色や形や模様がゴチャゴチャしていると、頭が混乱して気持ち悪くてダメなんです。学生時代から数学や物理が苦手だったのは、そうした空間把握力の低さゆえなのかも(トホホ)。だからいろんなデザインのものを器用に組み合わせたり、取替え引替えしたりできる人って、すごいなぁと思ってしまいます。ただ、逆に、色や形や模様がゴチャゴチャしてるってだけでわりとカンタンにトランス状態になれる、っていう利点(なのか?)もあったりします(笑)。それこそ60年代サイケデリック・アートとか楳図かずお先生の漫画とか泉鏡花の文章なんかでカンタンに「うぉぉぉ〜〜〜!」ってなって、それなりにトランス状態を味わえるのは楽しいですけどもね。あ、でも、ゴチャゴチャ混乱していてもそこに何らかの法則がないとダメかもしれない(でもこれは高度なワザの要求ですね)。
と、そんなわけで、着るものはとにかく「モジュール化」して、日常における形状把握の手間をはぶきたいと思っているため、たいてい「同じ服を・何着も・色違いで買う」という乱暴な買いものをしがち。これって、同じスーツを何十着もズラーッとタンスに並べて「効率いいだろ?(=オレって天才だろ?)」と得意になってた『ザ・フライ』のハエ男ことジェフ・ゴールドブラム博士と同じ発想なので、あながち間違ってはいないと思うのですが(って、逆に間違ってるのか?)。
そういう意味では、キモノって「モジュール化」の最たるものですよね。キモノ、帯、長襦袢、半襟、帯締め、帯揚げ、足袋…などなどいろいろアイテムはありますけど、それぞれの基本のカタチは決まっちゃってるので、形状把握がラク〜〜〜〜〜〜〜!!!! ね〜、キモノって、覚えるとラクですよね〜!(←つまりコレが言いたかった)
そんなことはいいとして。パーティでお会いした方々の御召物をレポートしたいと思います!
「WAGU」の鳩谷晴美さんと。鳩谷さんが着ていたのは、黄色の色無地。テラっとした濡れたような光沢があって、個人的に私こういうの大好きです〜。
さらに、鳩谷さんの黒×シルバーのシンプルな帯がすごくカッコよかったので、後姿を激写!
「WAGU」社長でありクリエイティヴディレクターの久山美樹さんは、蘇芳色というんでしょうか、茶と朱と紫がまじったような何とも言えない美しい色のゴージャスな訪問着を着て、髪も大きくふくらませてらっしゃって、とても色っぽかったです!(よい写真がなくてすみません) ぜひ久山さんのブログ「今日、この頃。」で、お着物姿をご覧ください〜!
あと、イラストレーターのコダカナナホさんの洋服が、オスカルみたい?でカッコよかったのでご紹介。
この「顔」がついたベルトが、大人気でした♪
→イラストレーター・コダカナナホさんのブログ
「Nanaho's Croquis Book」「筆うつつ、歌舞伎ピュアネスカラー」
「月影屋」の店主&デザイナーの重田なつき姐さん(右)と、恵比寿のアートギャラリー「POINT」のディレクターである古井さん(左)。
なつきさんのキレイなブルーの紬は、藍染めなんだとか! いいなぁステキだ〜。
それから、この日は、イラストレーターの平松昭子さんによるしっとりとした上方舞と、マルチアーティストCBAさんによる口三味線のパフォーマンスも披露されました!
平松昭子さんは深い紫の色無地を、キリッと着こなしてらっしゃってさすがでした。そして何を隠そう、私、『平松昭子の着物事件簿』という平松さんのキモノをめぐって繰り広げられる珍事件をコミカルかつスリリングに描いた、オールカラー漫画が大好きでして〜〜。この本、ホントに面白いんですよ!!!持っていってサインもらえばよかった。。キモノ好きな方は必読です♪
→平松昭子さんのブログ「平松昭子のお着物サロン」にも当日の様子が。私も写真に写ってます〜!(→こちら)
現在、「ころもや×WAGU」では、イラストレーター・平松昭子さんとマルチアーティストCBAさんによるペインティングユニット“masshiva”の作品が展示される「松芝展」が、11月27日(土)まで開催中! 以下のようなステキな作品展示や、貴重なグッズなどが買えますよ♪
それから、ドリンク(古町糀製造所さんの「糀(こうじ)ドリンク」が、ものすご〜〜〜〜く美味しかった!!!)やフードを入れた器は、アートディレクター・アーティストの村上周(あまね)さんの作品。あまねさんに久しぶりにお会いできました!
有田焼と村上周さんのコラボレートのこの蕎麦猪口、すっごいカッコイイです! もちろんホンモノの有田焼で、藍のシブさと、ゴールドのゴージャスさのバランスがたまりません。こちらのサイト「amabro」でも買えます。種類もたくさん、3675円とお値段もリーズナブルだし、またこのパッケージが宝石箱みたいですっごいカワイイ! お友達へのちょっとしたプレゼントに最適ですね♪
→Quetic「村上周率いる「amabro」の人気商品を一挙ご紹介!」
それから、「丸若屋」の代表の方とお会いしたのですが、日本の工芸技術と現代の感性を融合させたものづくりを行ってらっしゃるとのことで、例えば「リヤドロ」のクリエイティヴ・ディレクターのハイメ・アジョン氏×九谷焼「上出長右衛門窯」や、「PUMA」×曲げわっぱ「柴田慶信商店」、「PUMA」×チタン「長谷川挽物製作所」等々、数々のプロジェクトをプロデュースされているそうです。このサイト「丸若屋」は知人から教わって見たことがあったと帰宅してから気づきましたが、ホントにカッコイイですよね〜〜! 特に私、PUMAのマーク入りのチタン製のお箸が欲しすぎです!
→moonlinx「伝統工芸からデザインへの回答、丸若屋インタビュー」
キモノも本当にそうですが、日本には、技術はもの凄く高いレベルであるにも関わらず、感性が現代とズレているために結局もったいないことになってしまっているものって、たくさんあると思うんです。それには、そこ(技術と感性)をマッチさせる斬新なセンスと行動力をもったプロデューサー的な立場の人がどうしても必要で、それには結局、新しい種類の人(例えば、若い世代の人や、業界外部からやってきた人など)の登場を要するんですよね。良い悪いではなく、ものごとが、内部の人々や古い世代人々によってドラスティックに変えられることって、よほどでないと難しいことでしょうから…。そんなことを考えさせられた1日でした。
というわけで、基本的に引きこもり系の私なので、キモノを着てお出かけできて楽しかったです。たまにはお出かけしなきゃですね。寒くなると引きこもる一方だし(って、暑くても引こもる一方だったが)。
そうそう、ちなみに昨日は、なつき姐さんに誘われて、目黒にあるホテル・クラスカでの展示会パーティに行ってきました。私は時間がなくてキモノではないのですが、2大キモノ姐さんと写真を撮ることができたのでこちらもアップしておきます〜。
着物スタイリストの如月まみさん(左)と、「月影屋」の重田なつきさん(右)。バッチリ決まっているカッコイイ姐さんたちに囲まれて、なんだか小さくなってる私…(笑)。ちなみに、如月まみさんの帯揚げは豹柄。なつきさんの帯は蛇皮。私の帽子は毛皮。と、なぜか動物モチーフが勢ぞろい♪
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「WAGU select」でのコラム「美女とキモノ。または映画におけるキモノ美女の研究」第19回目が更新されております〜!(→こちら!)今回は、市川崑監督の『日本橋』。ナナホさんのイラストもとってもカッコイイのでぜひご覧くださいね!
ついでにですが。市川コン作品は傑作ぞろいですが、なかでも一番好きなのが『日本橋』!
大学に入学し、「晴れて名画座通いができるー!やったー!」と、暗闇での青春を謳歌し始めた19の頃。ふと池袋の(旧)文芸坐のチラシに見つけた『日本橋』の文字。高校生の頃から泉鏡花にどっぷりはまっていたので、単純に「泉鏡花モノなら見ておこう」くらいの軽い気持ちで、おじさまたちに囲まれながら見たところ。衝撃でした。「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」とウメズ漫画に出てくる人のように口の横にシワをよせて叫びました(心のなかで)。だってあんなスゴイ映画、見たことなかったんだもの〜〜!
何がスゴイかというと。女優の美人度がスゴイ。衣裳がスゴイ。日本髪がスゴイ。セット(大道具・小道具)がスゴイ。ストーリーがスゴイ。なんだかすべてが桁ハズレで、クラクラしてしまって、「私も芸者さんになりたい…」というウワゴトを口走るしか自分のなかで消化できず、向島やら赤坂やら神楽坂やらの料亭でニセ芸者?バイトをしたりするはめになった学生時代…。『日本橋』以来、自分のなかで何らかの方向付けがされてしまいました。
その後も何度か見るたびに、あまりにも美しい世界に目を眩まされてきたのですが、だけどたぶん、一番スゴイのはストーリーだな。やっぱり。と、最近になってしみじみ思うのです。トンデモない話だなコレ。これが、私が20年ほどかけてついに至った感想。
泉鏡花、恐るべし。(結論)
→ 『日本橋』DVDもあります。
→ 「美女とキモノ。または映画におけるキモノ美女の研究」 vol.19『日本橋』
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| 【着物-kimono】 | 20:50 | - | -
【着物】 「小唄in神楽坂」でのキモノと髪型。もしくは、日本舞踊や『さわぎ』について。
2010.11.02 Tuesday
先日の日曜日(10/31)、「小唄in神楽坂」に踊りで参加いたしました! 文筆家であり小唄師でもある宮澤やすみさんが主催するこのイベント、踊りで参加するのは今年で5年目! 最初はホントに気軽なノリで引き受けていたのですが、年々、「人前で踊ること」の怖さ恐ろしさを感じつつあります…。これも成長ゆえ、と思いたい。。分解能が上がれば上がるほど、自分の無力さに気がついて愕然とするものですから…。逆に、分解能が低ければ低いほど、無知であればあるほど、未熟であればあるほど、自信満々だったりエラそうだったりして(笑)。そういう人っていますよね? 誰でもそういうものだと思うのですよ人間って(と、己れを諫めつつ)。
と、最初から反省モードな私ですが、とにかく最近、日本舞踊の奥深さをしみじみ感じているのです〜。去年、花柳流の名取になりましたけど、名取というのは「やっとABCD〜のアルファベットを言えるようにはなった」ということに近くて、それができて初めて「そのアルファベットを組み合わせて、意味や感情や情景や空気や世界を表現し、伝える」という段階に入れて、で、それはアルファベットを覚えることの“比ではない”のだ、ということに改めて気付きました。って、そんなの文章や絵とかに例えてみれば、当然すぎるほど当然のことですが…。日本舞踊を始めて10年目に入ろうとしている今、やっとそういうことに気付いた…というか、やっとそういう表現欲求が少しは出てきたということなのかもしれません。遅い?!
そう、実は私、踊りでなにかを表現したいとは、ほとんど思っていなかったのです。とにかく踊りの基礎をしっかり身につけたいと思うばかりで、踊りでなにかを表現したいなんて滅相もない、と…。自己表現なんて、最も難しいことですしね。
話はちょっと脱線しますが、こういうことって人それぞれの感覚だとは思うのですが、私は「自己表現」ということに関して結構懐疑的というか慎重派でして。「いち表現者として」「自己表現していきたい」みたいなことを何の躊躇もなく口にされる方(芸能人含む)をたまに目にすることありますけど、「表現者と自称するほどの鍛錬を積んでるのかな?」「表現するほどの基礎があるのかな?」「表現するほど自己が充満しているのかな?」と思ってしまうのですよ。もちろん、「基礎とか鍛錬とか自己の充満とかなくたって、表現は自由だろ?」と言われればそのとおりです。ただ、「基礎とか鍛錬とか自己の充満とか、そういうことはほとんど気にならずに、“表現者として・自己表現したい”とか言えちゃう」ような、良くも悪くも“ニブい”感覚の人の表現って…、たぶんかなり“大味”なんだろうなぁ、と思うだけで。でも、大味は大味で需要はあるからいいんですけどねもちろん。私も1年に1回くらいはマクドナルドのハンバーガーとか食べますから。
なんて、わ〜話が飛びました! そうそう、「小唄in神楽坂」でのキモノと髪型について書きたいと思います!
このイベントでは毎年、祖母が娘時代に着ていた鮮やかなブルーの加賀友禅中振袖に、これも祖母が娘時代に締めていた丸帯を袋帯に仕立て直した帯を締めて、「アンティーク風」かつ「華やかめ」にしていました。
→2009年のレポート;
「先月、「小唄in神楽坂」で踊りました記。 〜もしくは、「ものまね」と「野望」、「技術」と「個性」について。」。
→2008年のレポート;
「「小唄in神楽坂」で踊りました記 2 〜本番編。」
去年の写真がコレ。
↓
ですが、毎年同じキモノっていうのもそろそろまずいなーと思いまして、今年はガラッと変えて「現代風」かつ「渋め」してみました。
↓
グレーがかった地味な青の訪問着は、肩と裾にほんの少しだけ花が散っていて、ところどころ白いぼかしが入っているだけのホントに地味な柄ゆき。いただきものでちょっと大きかったので、少し身幅があまってしまっていますが。
金銀の箔をはった帯は、母の帯を借りてきました。「この帯ちょうだい!」と言ったところ、「留袖にあわせるためのすごくいい帯だからコレはあげられない!」と拒否されました。が、私も妹もヨメにもいく予定もない昨今、母が留袖を着る機会っていつよ? ってことで、今回私が使ってあげました(笑)。これも親孝行かな♪
それと、キモノ姿の一番の要(かなめ)が、髪型です。以前もキモノの時の髪型について書きましたが(→「キモノの時の髪型について! 〜ついでに、2009年まとめ。」)、キモノ姿を決定するのは、実は髪型だったりするんですよね〜。で、今年も違う美容院にいってみました。今回お願いしたのは、新橋芸者さんや銀座ホステスさん御用達セットサロン「小林榮二美容室」です。
セットの時は、まず髪全体をカーラーで巻く。この段階が一番ドキドキして好き。
全体にカーラーを巻いた後、さてどんな髪型にするかという段階に。
「今日はどうしましょうか?」
「あの〜、実は、小唄の会で踊るんですけど、毎年夜会巻きっぽくしてるんですが…」
「うーん、夜会巻きもいいけど…ちょっとそれ普通すぎて面白くない気もするから、もっと遊んでみたらどうかな? クラシカルな感じとか似合うんじゃない?」
「ク、クラシカル!!!!! そ、それでおまかせします!!」
というようなやり取りの後、作っていただいた髪形がこれです!
↓
ほぼおまかせしてしまって、大正解でした! 今までいろいろな美容院で結ってもらいましたが、これが一番好きかも…!! 髱(たぼ)をかなり下めにふくらませて、前髪から鬢(びん)にかけて抑えめにふくらませた、クラシカルな髪型。こういうの、今の新橋芸者さんや銀座ホステスさんはほとんど結わないそうですが、とある有名銀座クラブのオーナーママが結っていてトレードマークのようになっていたのだそうです。
そういえば、映画『極道の妻たち』の岩下志麻といえば、「髱(たぼ)を下めに大きくふくらませて、前髪から鬢(びん)にかけても大きくふくらませた髪型」。通称「極妻ヘア」と言われていますよね〜。
歌舞伎や浮世絵などを見ていると、「上に上げれば上げるほど甘く(若く)なり、下に下げれば下げるほど粋に(年増に)なる」という、江戸時代から続く美意識の法則がだいたいわかります。
というわけで、神楽坂の毘沙門天(善国寺)境内の書院にて、「小唄in神楽坂」が開催されました。
宮澤やすみさん登場! まずは、やすみさんの小唄演奏です。
今回はトークの時間もありました。内容は、日本舞踊について、着物について、三味線について、小唄について。
特に日本舞踊についてはどこかで話したいと思っていたので、とてもよい機会でした。「日本舞踊と、西洋のダンスとの違いは?」とやすみさんに聞かれて話したのが、「西洋のダンスは上へ上へとからだを伸ばす動きが基本だと思うのですが、日本舞踊は下へ下へとからだを沈ませる運動が基本」だということ。
例えば、この写真を見ていただければわかると思うのですが、
↓
足を曲げて中腰状態(空気椅子状態)になっています。これ、たまたま中腰になった瞬間を撮影したのではなく、踊っているあいだ中ずっとこの中腰状態をキープし続けるのが、日本舞踊の基本のカタチ。これを日本舞踊では「腰を入れる」と言います。何はともあれ、日本舞踊では「腰を入れる」ことがすべての基本なのです。
で、さらに言えば、ふつうは中腰になると上半身が前のめりになりがちなのですが、そこは逆に背筋でもってグッと上半身を反らさねばなりません。そうするとお腹を出っ張らせたくなりますが、そこは腹筋でもってグッとお腹を引っ込めなくてはなりません。そうするとお尻を出っ張らせたくなりますが、そこは腿の筋肉でもってグッとお尻を出っ張らせずにからだの重心を下へ〜地面へ〜とおろさねばなりません。…と、細かいことを言い始めるときりがないほどで、私もまだまだわからないことだらけなのですが…。とにかく想像以上に、筋肉、つかいます! 私の師匠(花柳美嘉千代先生)のからだがアスリート並みなのも、納得。
で、この「腰を入れる」っていうのは、「かたち」の問題っていうより「機能」の面で優れていて、腰を入れて重心を落とすことによって、激しい動きや複雑な動きも、バランスを崩さず安定した状態でとることができるようになるのです〜。
たとえばこの写真を見ていただければわかるかと思いますが、
↓
これは左足は右方向に向けつつ、右足は左方向に向け、さらに上半身は右方向に向けて、さらにこの数秒後、頭部は左方向に向ける、というそれぞれの部分がジグザクに別方向を向いた「ねじり」のかたちですが、こういう無理な態勢をとってもからだがグラつかずにいられるのは、腰を入れているから、なのです。
日本語には「本腰を入れる」とか「腰を据える」なんて言い回しがありますけど、日本人は昔から、「自然や重力に逆らわず、どっしりと重心をおろす」ことを重視したんでしょうか。それは、むしろ、「自然や重力の力を、自分のよいように利用する」ということだったのかもしれませんね。ハッキリ言ってしまえば、「無駄な抵抗は最初からしない」っていうか。…リアリスト! 日本人って勤勉とか努力家とか言われてますけど、意外と怠け者(いい意味で)だったような気がしてならない昨今です(笑)。
そんなわけですが、そうそう、今回私が踊ったのは、「移り香」と「今日もまた」の2曲。
「移り香」
移り香や たたむ寝巻きの 襟もとに
ひと筋からむ こぼれ髪
帰してやるんじゃ なかったに
ふくむ未練の 夜のさかずき
「今日もまた」
今日もまた 逢えぬ座敷の 深酒や 醒めりゃ泣き癖
新道の 雨は夜上がり 薄明かり
送りましょかよ 送られましょか
せめてあの丁の角までも
こうも逢いたくなるものか エエ気にかかる 恋の辻占や
「今日もまた」は、宮澤やすみさんの「本手(ほんで)」と、お弟子さん(美人)の「替手(かえで)」の二挺で、にぎやかな雰囲気に。
特に、この「今日もまた」という曲は、「さわぎ」という別の曲が始めと途中と最後に挿入されています。「小唄in神楽坂」では毎回自分で振り付けをしているのですが、「さわぎ」は以前に踊ったことがあったので、その振り付けを少しアレンジしました。「さわぎ」は、全国の花柳界で芸者さんによって踊られている有名な曲ですが、ふつう、日本舞踊のお稽古場で教えるものではありません。なのにいつ私が「さわぎ」を踊ったのか? と言うと、今年のはじめに日本舞踊パフォーマンスグループ「和楽」でのおシゴトで、踊ったのでした。
「さわぎ」を踊った時の写真。某ホテルにて。
↓
ちなみに、今では各地の花柳界で踊られている「さわぎ」ですが、本来は吉原芸者しか演奏してはいけない曲だったそうです。今年6月にお亡くなりになった最後の吉原芸者・みな子姐さんに、音曲師の柳家紫文さんがインタビューをした、ものすご〜〜く面白い本『華より花』(主婦と生活社)によると、「さわぎ」は、江戸から戦前にかけて繁栄した遊郭「吉原」で、吉原芸者(花魁とは違いますよー)が演奏した吉原のテーマソングだったのだとか。本書によると、
「今は他所土地(よそとこ)の花柳界でも当たり前にさわぎをやっているけれど、ホントは吉原の許可がないとやってはいけないものです。昔はその許可をもらいに吉原に来たものですけどね」
「他所土地(よそとこ)では「さわぎ」で踊るようですが、吉原では決して踊ることはありません。「さわぎ」は踊る曲ではないというのが吉原の基本です」
というのは全然知らなかったので、驚きました! 思いっきり違反しまくりですよ!(>自分)
あ、あと、念のためですが、芸者と花魁は全く別のものです。「吉原」には、からだを売る「花魁(おいらん)」のほかに、唄・三味線・踊りなどで客を楽しませる「吉原芸者」がいました。吉原には「引手茶屋」という今の料亭のような場所があり、お金持ちの客はまずこの引手茶屋で吉原芸者の芸を楽しんでから、「貸座敷」とよばれた遊女屋にいって花魁と遊ぶ、というのが基本の流れだったそうです。もちろん、芸者はからだは売らないのが建て前。吉原芸者についての詳しいことは、『華より花』(みな子・主婦と生活社)をぜひ読んでみてください。ものすご〜く面白かったです。こういう貴重な歴史的証言を残すこと、しかもそれを一部の専門家向けにというよりは、一般向けに紹介することは、とても大切なことですよね。
そんなわけで、長々と書きましたが、今年も無事終わってよかったです。お忙しいなかいらっしゃってくださった皆さま、本当にありがとうございました!!! 主催者の宮澤やすみさんいわく「来年も開催する」とのことですので、ぜひ来年もいらしていただけたら嬉しいです。
■宮澤やすみさんのサイト
「宮澤やすみ 公式サイト 仏像と和菓子と三味線と」
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と、最初から反省モードな私ですが、とにかく最近、日本舞踊の奥深さをしみじみ感じているのです〜。去年、花柳流の名取になりましたけど、名取というのは「やっとABCD〜のアルファベットを言えるようにはなった」ということに近くて、それができて初めて「そのアルファベットを組み合わせて、意味や感情や情景や空気や世界を表現し、伝える」という段階に入れて、で、それはアルファベットを覚えることの“比ではない”のだ、ということに改めて気付きました。って、そんなの文章や絵とかに例えてみれば、当然すぎるほど当然のことですが…。日本舞踊を始めて10年目に入ろうとしている今、やっとそういうことに気付いた…というか、やっとそういう表現欲求が少しは出てきたということなのかもしれません。遅い?!
そう、実は私、踊りでなにかを表現したいとは、ほとんど思っていなかったのです。とにかく踊りの基礎をしっかり身につけたいと思うばかりで、踊りでなにかを表現したいなんて滅相もない、と…。自己表現なんて、最も難しいことですしね。
話はちょっと脱線しますが、こういうことって人それぞれの感覚だとは思うのですが、私は「自己表現」ということに関して結構懐疑的というか慎重派でして。「いち表現者として」「自己表現していきたい」みたいなことを何の躊躇もなく口にされる方(芸能人含む)をたまに目にすることありますけど、「表現者と自称するほどの鍛錬を積んでるのかな?」「表現するほどの基礎があるのかな?」「表現するほど自己が充満しているのかな?」と思ってしまうのですよ。もちろん、「基礎とか鍛錬とか自己の充満とかなくたって、表現は自由だろ?」と言われればそのとおりです。ただ、「基礎とか鍛錬とか自己の充満とか、そういうことはほとんど気にならずに、“表現者として・自己表現したい”とか言えちゃう」ような、良くも悪くも“ニブい”感覚の人の表現って…、たぶんかなり“大味”なんだろうなぁ、と思うだけで。でも、大味は大味で需要はあるからいいんですけどねもちろん。私も1年に1回くらいはマクドナルドのハンバーガーとか食べますから。
なんて、わ〜話が飛びました! そうそう、「小唄in神楽坂」でのキモノと髪型について書きたいと思います!
このイベントでは毎年、祖母が娘時代に着ていた鮮やかなブルーの加賀友禅中振袖に、これも祖母が娘時代に締めていた丸帯を袋帯に仕立て直した帯を締めて、「アンティーク風」かつ「華やかめ」にしていました。
→2009年のレポート;
「先月、「小唄in神楽坂」で踊りました記。 〜もしくは、「ものまね」と「野望」、「技術」と「個性」について。」。
→2008年のレポート;
「「小唄in神楽坂」で踊りました記 2 〜本番編。」
去年の写真がコレ。
↓
ですが、毎年同じキモノっていうのもそろそろまずいなーと思いまして、今年はガラッと変えて「現代風」かつ「渋め」してみました。
↓
グレーがかった地味な青の訪問着は、肩と裾にほんの少しだけ花が散っていて、ところどころ白いぼかしが入っているだけのホントに地味な柄ゆき。いただきものでちょっと大きかったので、少し身幅があまってしまっていますが。
金銀の箔をはった帯は、母の帯を借りてきました。「この帯ちょうだい!」と言ったところ、「留袖にあわせるためのすごくいい帯だからコレはあげられない!」と拒否されました。が、私も妹もヨメにもいく予定もない昨今、母が留袖を着る機会っていつよ? ってことで、今回私が使ってあげました(笑)。これも親孝行かな♪
それと、キモノ姿の一番の要(かなめ)が、髪型です。以前もキモノの時の髪型について書きましたが(→「キモノの時の髪型について! 〜ついでに、2009年まとめ。」)、キモノ姿を決定するのは、実は髪型だったりするんですよね〜。で、今年も違う美容院にいってみました。今回お願いしたのは、新橋芸者さんや銀座ホステスさん御用達セットサロン「小林榮二美容室」です。
セットの時は、まず髪全体をカーラーで巻く。この段階が一番ドキドキして好き。
全体にカーラーを巻いた後、さてどんな髪型にするかという段階に。
「今日はどうしましょうか?」
「あの〜、実は、小唄の会で踊るんですけど、毎年夜会巻きっぽくしてるんですが…」
「うーん、夜会巻きもいいけど…ちょっとそれ普通すぎて面白くない気もするから、もっと遊んでみたらどうかな? クラシカルな感じとか似合うんじゃない?」
「ク、クラシカル!!!!! そ、それでおまかせします!!」
というようなやり取りの後、作っていただいた髪形がこれです!
↓
ほぼおまかせしてしまって、大正解でした! 今までいろいろな美容院で結ってもらいましたが、これが一番好きかも…!! 髱(たぼ)をかなり下めにふくらませて、前髪から鬢(びん)にかけて抑えめにふくらませた、クラシカルな髪型。こういうの、今の新橋芸者さんや銀座ホステスさんはほとんど結わないそうですが、とある有名銀座クラブのオーナーママが結っていてトレードマークのようになっていたのだそうです。
そういえば、映画『極道の妻たち』の岩下志麻といえば、「髱(たぼ)を下めに大きくふくらませて、前髪から鬢(びん)にかけても大きくふくらませた髪型」。通称「極妻ヘア」と言われていますよね〜。
歌舞伎や浮世絵などを見ていると、「上に上げれば上げるほど甘く(若く)なり、下に下げれば下げるほど粋に(年増に)なる」という、江戸時代から続く美意識の法則がだいたいわかります。
というわけで、神楽坂の毘沙門天(善国寺)境内の書院にて、「小唄in神楽坂」が開催されました。
宮澤やすみさん登場! まずは、やすみさんの小唄演奏です。
今回はトークの時間もありました。内容は、日本舞踊について、着物について、三味線について、小唄について。
特に日本舞踊についてはどこかで話したいと思っていたので、とてもよい機会でした。「日本舞踊と、西洋のダンスとの違いは?」とやすみさんに聞かれて話したのが、「西洋のダンスは上へ上へとからだを伸ばす動きが基本だと思うのですが、日本舞踊は下へ下へとからだを沈ませる運動が基本」だということ。
例えば、この写真を見ていただければわかると思うのですが、
↓
足を曲げて中腰状態(空気椅子状態)になっています。これ、たまたま中腰になった瞬間を撮影したのではなく、踊っているあいだ中ずっとこの中腰状態をキープし続けるのが、日本舞踊の基本のカタチ。これを日本舞踊では「腰を入れる」と言います。何はともあれ、日本舞踊では「腰を入れる」ことがすべての基本なのです。
で、さらに言えば、ふつうは中腰になると上半身が前のめりになりがちなのですが、そこは逆に背筋でもってグッと上半身を反らさねばなりません。そうするとお腹を出っ張らせたくなりますが、そこは腹筋でもってグッとお腹を引っ込めなくてはなりません。そうするとお尻を出っ張らせたくなりますが、そこは腿の筋肉でもってグッとお尻を出っ張らせずにからだの重心を下へ〜地面へ〜とおろさねばなりません。…と、細かいことを言い始めるときりがないほどで、私もまだまだわからないことだらけなのですが…。とにかく想像以上に、筋肉、つかいます! 私の師匠(花柳美嘉千代先生)のからだがアスリート並みなのも、納得。
で、この「腰を入れる」っていうのは、「かたち」の問題っていうより「機能」の面で優れていて、腰を入れて重心を落とすことによって、激しい動きや複雑な動きも、バランスを崩さず安定した状態でとることができるようになるのです〜。
たとえばこの写真を見ていただければわかるかと思いますが、
↓
これは左足は右方向に向けつつ、右足は左方向に向け、さらに上半身は右方向に向けて、さらにこの数秒後、頭部は左方向に向ける、というそれぞれの部分がジグザクに別方向を向いた「ねじり」のかたちですが、こういう無理な態勢をとってもからだがグラつかずにいられるのは、腰を入れているから、なのです。
日本語には「本腰を入れる」とか「腰を据える」なんて言い回しがありますけど、日本人は昔から、「自然や重力に逆らわず、どっしりと重心をおろす」ことを重視したんでしょうか。それは、むしろ、「自然や重力の力を、自分のよいように利用する」ということだったのかもしれませんね。ハッキリ言ってしまえば、「無駄な抵抗は最初からしない」っていうか。…リアリスト! 日本人って勤勉とか努力家とか言われてますけど、意外と怠け者(いい意味で)だったような気がしてならない昨今です(笑)。
そんなわけですが、そうそう、今回私が踊ったのは、「移り香」と「今日もまた」の2曲。
「移り香」
移り香や たたむ寝巻きの 襟もとに
ひと筋からむ こぼれ髪
帰してやるんじゃ なかったに
ふくむ未練の 夜のさかずき
「今日もまた」
今日もまた 逢えぬ座敷の 深酒や 醒めりゃ泣き癖
新道の 雨は夜上がり 薄明かり
送りましょかよ 送られましょか
せめてあの丁の角までも
こうも逢いたくなるものか エエ気にかかる 恋の辻占や
「今日もまた」は、宮澤やすみさんの「本手(ほんで)」と、お弟子さん(美人)の「替手(かえで)」の二挺で、にぎやかな雰囲気に。
特に、この「今日もまた」という曲は、「さわぎ」という別の曲が始めと途中と最後に挿入されています。「小唄in神楽坂」では毎回自分で振り付けをしているのですが、「さわぎ」は以前に踊ったことがあったので、その振り付けを少しアレンジしました。「さわぎ」は、全国の花柳界で芸者さんによって踊られている有名な曲ですが、ふつう、日本舞踊のお稽古場で教えるものではありません。なのにいつ私が「さわぎ」を踊ったのか? と言うと、今年のはじめに日本舞踊パフォーマンスグループ「和楽」でのおシゴトで、踊ったのでした。
「さわぎ」を踊った時の写真。某ホテルにて。
↓
ちなみに、今では各地の花柳界で踊られている「さわぎ」ですが、本来は吉原芸者しか演奏してはいけない曲だったそうです。今年6月にお亡くなりになった最後の吉原芸者・みな子姐さんに、音曲師の柳家紫文さんがインタビューをした、ものすご〜〜く面白い本『華より花』(主婦と生活社)によると、「さわぎ」は、江戸から戦前にかけて繁栄した遊郭「吉原」で、吉原芸者(花魁とは違いますよー)が演奏した吉原のテーマソングだったのだとか。本書によると、
「今は他所土地(よそとこ)の花柳界でも当たり前にさわぎをやっているけれど、ホントは吉原の許可がないとやってはいけないものです。昔はその許可をもらいに吉原に来たものですけどね」
「他所土地(よそとこ)では「さわぎ」で踊るようですが、吉原では決して踊ることはありません。「さわぎ」は踊る曲ではないというのが吉原の基本です」
というのは全然知らなかったので、驚きました! 思いっきり違反しまくりですよ!(>自分)
あ、あと、念のためですが、芸者と花魁は全く別のものです。「吉原」には、からだを売る「花魁(おいらん)」のほかに、唄・三味線・踊りなどで客を楽しませる「吉原芸者」がいました。吉原には「引手茶屋」という今の料亭のような場所があり、お金持ちの客はまずこの引手茶屋で吉原芸者の芸を楽しんでから、「貸座敷」とよばれた遊女屋にいって花魁と遊ぶ、というのが基本の流れだったそうです。もちろん、芸者はからだは売らないのが建て前。吉原芸者についての詳しいことは、『華より花』(みな子・主婦と生活社)をぜひ読んでみてください。ものすご〜く面白かったです。こういう貴重な歴史的証言を残すこと、しかもそれを一部の専門家向けにというよりは、一般向けに紹介することは、とても大切なことですよね。
そんなわけで、長々と書きましたが、今年も無事終わってよかったです。お忙しいなかいらっしゃってくださった皆さま、本当にありがとうございました!!! 主催者の宮澤やすみさんいわく「来年も開催する」とのことですので、ぜひ来年もいらしていただけたら嬉しいです。
■宮澤やすみさんのサイト
「宮澤やすみ 公式サイト 仏像と和菓子と三味線と」
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「キモノの時の髪型について! 〜ついでに、2009年まとめ。」
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「花柳流名取試験を受験しましたの記。」
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| 【着物-kimono】 | 05:49 | - | -
【着物】 月影屋in伊勢丹レポート。または、キモノとハンバーガー
2010.10.27 Wednesday
急に寒くなってきましたね。秋! 食欲の秋! 芸術の秋!…だからなのか、あちこちで素敵企画が目白押しで、忙しいったらありゃしない! 特に忙しかった理由は、神保町シアターで空前絶後の「若尾文子映画祭」がありまして、未ソフト化且つ名画座でも滅多にかからない珍しい作品ばかり上映されていたため、スケジュール組みがもう大変で〜。しかも今度は、渋谷シネマヴェーラで「川島雄三特集」があって、またもや未ソフト化且つ名画座でも滅多にかからない作品ばかり上映されているものだから、今日も頑張って『花影』(出演:池内淳子&池辺良)を見に行ったんですが、始まって10分後に、「あーっ。この映画、前に見たー!」と気づいたというシマツ…。サザエさんか? まぁ、私が忙しいって言ったってしょせんそんな地味で孤独な日々。
そんな忙しい(?)合間をぬって、新宿伊勢丹に行ってきました! 我らが月影屋が、夏に引き続き、秋も伊勢丹に出店(10月20〜24)。新作お披露目もあるとのことなので、行って参りました。そのレポートを!
(トップにあげた画像は、もちろん、月影屋のトラのスワロフスキーの帯!)
売り場に入るなり、ふと目の前に現れたのは、
まるで浮世絵から抜けて出てきたような女(ひと)……
そっと後ろに回ってみると…
キャ〜〜〜 へビ皮!!!
出た〜〜 ヘビ女!!!!!!
キャ〜〜〜 ウロコが!! ツメが!!! シャネルが!!!!
キャ〜〜〜 ア、アシの指が、に、2本??!!
「ちょっとぉ…、お店の邪魔しないでいただけるかしら……(ため息まじり)」
す、すいません。。
というわけで、しょっぱなから「月影屋」のデザイナーであり店主でもある重田なつきさんの、斬新でありつつも正統派なキモノコーディネートをご覧いただきましたが。銀鼠の紋付色無地に、白襟、白足袋に、白木の下駄。ホンモノのヘビ皮を帯に仕立てるのは確かにとても斬新ですが、全体としてはいたって正統的な真っ当な着こなし、なんですよね〜! なつきさんはアートやファッション、音楽に文学などかーなーり深くご自身の嗜好をもっている方ですが、歌舞伎や江戸文化などにも造詣が深くて、それらをすべてをザッと同じ俎上に上げて、「今自分が一番カッコイイと思えるものは何か」をスパッと切り出しているのだと思うのです。その角度の鋭さに、迷いや妥協やタブーなど一切無し!! 私なんて、迷ったり妥協したりタブーやら周囲やらを気にしたりしがちなので、ホントに尊敬。なつきさんがいるおかげでキモノ業界たのしいなー! って思ってます笑。
というわけで、月影屋の2010年秋の新作帯たちを、一挙大公開★
金の皮の帯、銀の帯、トラのスワロフスキーの帯(すべて半幅帯ではなく、お太鼓結びができる帯です)。草履は、金の皮の鼻緒の畳表。
トラのスワロフスキーの帯、鋲打ちの皮の帯(すべて半幅帯ではなく、お太鼓結びができる帯です)。
金の皮の帯、拡大。キラキラキラキラ〜
定番の半幅帯もアリマス。
もちろん半幅帯は、浴衣だけじゃなくて、紬などに合わせて一年中締められます。
背後に存在するガラクタ…じゃない、ステキ雑貨たちももちろん月影屋で買えますよ♪
そして畳表の草履が、初登場★
鼻緒もいろいろで、銀の皮、黒のヘビ皮、斑のヘビ皮。(金の皮もアリ)
銀の皮の鼻緒の畳表草履、拡大。キラキラキラキラ〜
それから、昨年からは色無地&長襦袢もスタート★
誰でもカッコよく見え、どんな帯にも合い、しかも礼装にもちょっとしたオシャレ着にも使える最もベンリな着物、それが色無地。月影屋の色無地は、ハートの一つ紋付き(紋の不要な方はナシでも)。もちろん裏も表も正絹の、オーソドックスな正統派! 振りからチラリと見える長襦袢の色も、思案のしどころ!
色無地と長襦袢の色見本。
基本的に月影度の高い色がセレクトされていますが、もちろん応相談。詳しくはこちらへ。
そして個人的に私がとっても気に入っている、月影屋の楽しい小物雑貨たち。
ここの小物雑貨コーナーの常連?の私が、今回、月影屋in伊勢丹で購入したものは……
コレ!!!!!
生肉のノート!
中身はフツーにメモ帳〜〜。
あと、コレ!!!!!
チーズバーガー!
中身はフツーにメモ帳〜〜。
と、相変わらず楽しい月影屋。引き続き、富ヶ谷本店で上記の商品を見ることができます! 代々木公園近くにあるショップにはいろいろな商品があってホントに楽しいので、ぜひ行ってみてくださいね!(なつきさんが外出されている場合もありますので、来店前に電話していただいたほうがベターです♪)
★おまけハンバーガー その1
月影屋のなつきさんが「マルキュー行ったことな〜い」と仰るので、「行きつけの店はマルキュー」を公言する私が案内?をすることに。で、マルキューでふたりともに狂喜乱舞しつつ買ったのがコレ!
チーズバーガー!
開けると……
中身はフツーに鏡〜〜〜。
★おまけハンバーガー その2
激写!!!!
「腹が減っては戦はできぬ、だわよ!!!」
★おまけハンバーガー その3
「I had my own Yukata made for today with cheeseburgers, milkshakes & fries! Yummy!」
ケイティ・ペリー(KATY PERRY)が今年の8/16のtwitterにアップしてた(元画像はこちら)、チーズバーガーとミルクシェーキとフライドポテトの浴衣! カワイイ〜〜〜〜〜!!
■お知らせ その1
10/31(日)、神楽坂にある毘沙門天・書院にて開催される「小唄in神楽坂」に、踊り(日本舞踊)で参加いたします! 主催は文筆家で小唄師の宮澤やすみさん。ぜひぜひいらっしゃってくださいね! →詳しくはこちらへ。
■おしらせ その2
着物や和小物などのブランドでありセレクトショップ「WAGU」さんでの連載コラム、「美女とキモノ。または、映画におけるキモノ美女の研究」、更新されております!(毎月1日と15日に更新、11/1はお休みの予定です)
Vol.17は、川島雄三監督の傑作『洲崎パラダイス 赤信号』。Vol.18は、鈴木清順監督&泉鏡花原作の『陽炎座』です。大楠道代のぞくっとするほど妖艶なキモノ姿と、松田優作の滑稽でコミカルな繊細さの組合せが最高〜〜な作品です。ぜひぜひご覧くださいね!
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| 【着物-kimono】 | 19:43 | - | -
【映画】 「美女とキモノ。または、映画におけるキモノ美女の研究」、もしくは、自己完結燃焼継続ツールとしての映画について。
2010.09.23 Thursday
以前、このブログで「え? 日本映画を見ないで、キモノを着るつもり?! え、なんでなんで??」という文章を書きましたが(その経緯についてはこちらをご覧ください笑)、別に映画を見ずにキモノを着たって、全然いいと思います(笑)。でも、映画を見てキモノを着ると、自分のなかでイマジネーションがもの凄い加速度でふくらんでゆくのを感じて、ホントに楽しいのですよ。
昨日、「自分が自分で自分を楽しむ方法」について書きましたが、キモノってある意味、「自分が自分で自分を楽しむための方法」の典型ですよね。語弊を恐れずに言えば、「自己完結」の世界ですよね。誰にも頼まれてないのに、今の生活には便利とは言いがたいキモノをわざわざ着て、ハッキリ言って周囲にはあまり理解されず、「なんか、和風!って感じっスねー!」的な微妙なコメントをされ、そしてお金と手間は確実にとられてゆく……にも関わらず、本人はキモノを見たり触ったり着たり想像したりするだけで、楽しくてワクワクしてしょうがないんですから〜。要するに、「イマジネーション」の世界に殉じるほどのパワーを持っているというわけで、まずは自己完結こそ、パワフルな人間の証(あかし)ですよ!(?)
…と、このように自己完結はとても楽しくパワフルなものではあるのですが、ところが人間って我儘なので、自己完結をずーっとやってると、それはそれで飽きてくるんですよね(笑)。自己完結に勢いやパワーが無くなってくるのですよ…。というわけで、「自己完結も素晴らしいけど、でも、あの人やこの人やあちらの方々になんらかの影響を及ぼすことも可能なんじゃない?」っていう趣旨で(たぶん…)拙書『色っぽいキモノ』を書いたりもしましたが、でも逆説的なようですけど、あの人やこの人になんらかの影響を及ぼすためには、自己完結できるほどのパワーを内臓していることが前提だったりもするのです。
つまり、「自己完結」と「自己外部への働きかけ」とそのどちらも大切で、その両端を行ったり来たりすることが、正しいエネルギーの使い方…というか、生きていて楽しいエネルギーの使い方なのではないかな、と。いつも思うのですが。
で、それには大前提として、「自己完結への火」が消えないよう、絶え間なく燃やし続ける努力(というか単なる習慣)が必要になりますが、そのためには、キモノに関して言えば、映画ほどベンリでリーズナブルでゴージャスな自己完結燃焼継続ツールはない! と思うんです。映画って、あのひとつの世界を完成させるために、膨大なお金と、膨大な人の知恵と、膨大な人の努力が注がれているのにも関わらず、250円くらいでDVDを借りて見ることができるのですから、あまりのありがたさにいつもDVDに手を合わせてますよね…ホント。
と、前置き?が長くなりました。そんな前置きに続けたいのが、着物や和小物などのブランドでありセレクトショップ「WAGU」さんでの連載コラム、「美女とキモノ。または、映画におけるキモノ美女の研究」。毎月、1日と15日に更新しております。
今までのラインナップのリンクを以下に貼ってみました。人気イラストレーターコダカナナホさんによるイラストも毎回とってもステキだと評判なので、ぜひご覧くださいね! (ちなみに、作品セレクトは、新作と旧作とをなるべくまぜるように、そしてなるべくDVDなどをレンタルできるようなものを選んでます)
=================================================
■No.16 :『自由戀愛』
・岩井志麻子の小説『自由恋愛』を原田眞人監督がダイナミックに作り変えた恋愛映画。もともとwowwowのドラマを劇場公開したもので実はあまり知られていませんが、無表情のトヨエツをめぐって長谷川京子と木村佳乃がとっくみ合いの喧嘩をしたり、大正時代の着物や洋館も美しく、とても面白い映画でした!
■No.15 :『カポネ大いに泣く』
・鈴木清順監督の1985年作品。ハッキリ言ってよくわからない怪作ですが(笑)、ショーケン、ジュリー、田中裕子と芸達者な豪華メンバーだけで楽しい作品。特に、芸者役の田中裕子の色っぽさは、絶品!
■No.14 :『大奥』
・ドラマ『大奥』のスピンアウトで、江戸時代に実際にあった「絵島生島」事件を素材にした映画。江戸城奥女中の絵島に仲間由紀恵、歌舞伎役者の生島に西島秀俊。大奥で仲間由紀恵をイジメる高島礼子のセクシー熟女っぷりが見どころ!
■No.13 :『女は二度生まれる』
・川島雄三監督&若尾文子主演の、大傑作。神楽坂の枕芸者→赤坂のホステス→二号さん→また芸者…と流れてゆく、ふしだらでカワイイ小悪魔、若尾文子! あまりにキモノ姿がカワイイので、拙書『色っぽいキモノ』でもさんざん言及しました〜〜
■No.12 :『ヴィヨンの妻』
・太宰治の『ヴィヨンの妻』ほか、太宰のほかの作品もないまぜした映画。太宰をモデルとした作家に、浅野忠信。その妻に、松たか子。浅野忠信と心中未遂する女に、広末涼子。キモノは銘仙が多し。
■No.11 :『浮草』
・小津安二郎が唯一「大映」で撮った映画なだけに、小津なのに濃厚な、珍しい作品。娘の縁談話も出てきませんのでご安心を(笑)。若尾文子や京マチ子の浴衣の着こなしは、要チェック。ジミなタイトルですが、とてもスリリングな面白い映画。
■No.10 :『さくらん』
・安野モヨ子のマンガ『さくらん』の映画化で、フォトグラファーの蜷川実花が監督。とにかく映像がキレイ! ストーリーも面白い! 木村佳乃がここでも土屋アンナととっくみ合いの喧嘩をしてました(笑)。
⇒⇒「【映画】 WAGUコラム 映画『さくらん』について 〜「可哀想に」なんて言われたくない貴女のための物語」
■No. 9 :『流れる』
・幸田文の小説『流れる』を、成瀬巳喜男監督が映画化。柳橋の芸者置屋を舞台にした、しみじみといい映画です。大女優・杉村春子、大大女優・山田五十鈴、大大大女優・栗島すみ子の、「これぞ芸」というべき大演技合戦が見どころ。あ、あと仲谷昇がすっごい二枚目です。
■No. 8 :『山のあなた 徳市の恋』
・SMAPの草なぎ君が盲目のあんまさんを演じる、切ないラブストーリー。戦前の映画『按摩と女』(清水宏監督)のリメイクで、オリジナルをそのまま細部まで再現したとか。にしても草なぎ君、演技うますぎ!!!
■No. 7 :『初春狸御殿』
・キラキラした和製ミュージカル・ファンタジー。お姫様の若尾文子が踊りまくるのが可愛すぎて倒れそうになります。王子役の市川雷蔵もステキ。後に、鈴木清順がチャン・ツィイーとオダジョーでリメイク。
■No. 6 :『細雪』
・谷崎潤一郎の小説『細雪』を、市川コンが映画化。大阪船場のお金持ち四姉妹の、キモノとっかえひっかえライフ! 何度も映画化されてますが、やはり岸恵子と佐久間良子が出てくるだけで画面がセクシーになるので、この市川コンver.が好き。
■No. 5 :『雪之丞変化』
・三上於菟吉の小説『雪之丞変化』を映画化した、市川コン監督作品。長谷川一夫が美形の女形役者なのですが、ほとんど太った女装のおっさん。なのに若尾文子ふんするお姫様やら、山本富士子ふんする美人泥棒などにモテモテなのが少々笑えます。
■No. 4 :『春の雪』
・三島由紀夫の小説『春の雪』の映画化で、行定勲が監督。とにかく美しい映画で、撮影が李屏賓(リー・ピンビン)と知って納得。岸田今日子、大楠道代、若尾文子などの往年の女優たち(なぜかすべて大映系)の貫禄にウットリ。
■No. 3 :『外科室』
・歌舞伎役者の坂東玉三郎が始めて映画監督をつとめた、泉鏡花の小説『外科室』の映画化。当時47歳の吉永サユリと29歳の加藤雅也の、ロマンティックな視線の交差が美しい! キモノも美しい!! ロケ地は小石川植物園。
⇒⇒「【雑記】 前髪の話と、47歳のサユリの美を堪能する『外科室』の話。」
■No. 2 :『舞妓Haaaan!!!』
・宮藤官九郎の脚本、阿部サダヲが主演のコメディ映画。舞妓マニアのサラリーマン・サダヲが繰り広げる珍騒動に、爆笑。舞妓さんのキモノも叫びたいほど可愛い。ちなみに、ロケ地には金沢のひがし茶屋街がつかわれてましたー。
■No. 1 :『黒い十人の女』
・市川コン監督によるフィルム・ノワールな一品。岸恵子、山本富士子、中村玉緒、岸田今日子など、ヒトクセある女優たちが勢ぞろい。山本富士子のキモノにピストル!なシーンは必見です。
=================================================
というわけですが、キモノという視点から見る日本映画(昔のも新しいのも)、オススメです〜。イマジネーションがものスゴい加速度でスゴい音をたててふくらんでいく快感を、ぜひ♪
(ちなみに、トップに上げたキモノにピストル!な画像は、『日本女侠伝 侠客芸者』の藤純子(→寺島純子→富司純子(すみこ))です!もう大好き〜〜。この映画も最高です。泣けます。)
昨日、「自分が自分で自分を楽しむ方法」について書きましたが、キモノってある意味、「自分が自分で自分を楽しむための方法」の典型ですよね。語弊を恐れずに言えば、「自己完結」の世界ですよね。誰にも頼まれてないのに、今の生活には便利とは言いがたいキモノをわざわざ着て、ハッキリ言って周囲にはあまり理解されず、「なんか、和風!って感じっスねー!」的な微妙なコメントをされ、そしてお金と手間は確実にとられてゆく……にも関わらず、本人はキモノを見たり触ったり着たり想像したりするだけで、楽しくてワクワクしてしょうがないんですから〜。要するに、「イマジネーション」の世界に殉じるほどのパワーを持っているというわけで、まずは自己完結こそ、パワフルな人間の証(あかし)ですよ!(?)
…と、このように自己完結はとても楽しくパワフルなものではあるのですが、ところが人間って我儘なので、自己完結をずーっとやってると、それはそれで飽きてくるんですよね(笑)。自己完結に勢いやパワーが無くなってくるのですよ…。というわけで、「自己完結も素晴らしいけど、でも、あの人やこの人やあちらの方々になんらかの影響を及ぼすことも可能なんじゃない?」っていう趣旨で(たぶん…)拙書『色っぽいキモノ』を書いたりもしましたが、でも逆説的なようですけど、あの人やこの人になんらかの影響を及ぼすためには、自己完結できるほどのパワーを内臓していることが前提だったりもするのです。
つまり、「自己完結」と「自己外部への働きかけ」とそのどちらも大切で、その両端を行ったり来たりすることが、正しいエネルギーの使い方…というか、生きていて楽しいエネルギーの使い方なのではないかな、と。いつも思うのですが。
で、それには大前提として、「自己完結への火」が消えないよう、絶え間なく燃やし続ける努力(というか単なる習慣)が必要になりますが、そのためには、キモノに関して言えば、映画ほどベンリでリーズナブルでゴージャスな自己完結燃焼継続ツールはない! と思うんです。映画って、あのひとつの世界を完成させるために、膨大なお金と、膨大な人の知恵と、膨大な人の努力が注がれているのにも関わらず、250円くらいでDVDを借りて見ることができるのですから、あまりのありがたさにいつもDVDに手を合わせてますよね…ホント。
と、前置き?が長くなりました。そんな前置きに続けたいのが、着物や和小物などのブランドでありセレクトショップ「WAGU」さんでの連載コラム、「美女とキモノ。または、映画におけるキモノ美女の研究」。毎月、1日と15日に更新しております。
今までのラインナップのリンクを以下に貼ってみました。人気イラストレーターコダカナナホさんによるイラストも毎回とってもステキだと評判なので、ぜひご覧くださいね! (ちなみに、作品セレクトは、新作と旧作とをなるべくまぜるように、そしてなるべくDVDなどをレンタルできるようなものを選んでます)
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■No.16 :『自由戀愛』
・岩井志麻子の小説『自由恋愛』を原田眞人監督がダイナミックに作り変えた恋愛映画。もともとwowwowのドラマを劇場公開したもので実はあまり知られていませんが、無表情のトヨエツをめぐって長谷川京子と木村佳乃がとっくみ合いの喧嘩をしたり、大正時代の着物や洋館も美しく、とても面白い映画でした!
■No.15 :『カポネ大いに泣く』
・鈴木清順監督の1985年作品。ハッキリ言ってよくわからない怪作ですが(笑)、ショーケン、ジュリー、田中裕子と芸達者な豪華メンバーだけで楽しい作品。特に、芸者役の田中裕子の色っぽさは、絶品!
■No.14 :『大奥』
・ドラマ『大奥』のスピンアウトで、江戸時代に実際にあった「絵島生島」事件を素材にした映画。江戸城奥女中の絵島に仲間由紀恵、歌舞伎役者の生島に西島秀俊。大奥で仲間由紀恵をイジメる高島礼子のセクシー熟女っぷりが見どころ!
■No.13 :『女は二度生まれる』
・川島雄三監督&若尾文子主演の、大傑作。神楽坂の枕芸者→赤坂のホステス→二号さん→また芸者…と流れてゆく、ふしだらでカワイイ小悪魔、若尾文子! あまりにキモノ姿がカワイイので、拙書『色っぽいキモノ』でもさんざん言及しました〜〜
■No.12 :『ヴィヨンの妻』
・太宰治の『ヴィヨンの妻』ほか、太宰のほかの作品もないまぜした映画。太宰をモデルとした作家に、浅野忠信。その妻に、松たか子。浅野忠信と心中未遂する女に、広末涼子。キモノは銘仙が多し。
■No.11 :『浮草』
・小津安二郎が唯一「大映」で撮った映画なだけに、小津なのに濃厚な、珍しい作品。娘の縁談話も出てきませんのでご安心を(笑)。若尾文子や京マチ子の浴衣の着こなしは、要チェック。ジミなタイトルですが、とてもスリリングな面白い映画。
■No.10 :『さくらん』
・安野モヨ子のマンガ『さくらん』の映画化で、フォトグラファーの蜷川実花が監督。とにかく映像がキレイ! ストーリーも面白い! 木村佳乃がここでも土屋アンナととっくみ合いの喧嘩をしてました(笑)。
⇒⇒「【映画】 WAGUコラム 映画『さくらん』について 〜「可哀想に」なんて言われたくない貴女のための物語」
■No. 9 :『流れる』
・幸田文の小説『流れる』を、成瀬巳喜男監督が映画化。柳橋の芸者置屋を舞台にした、しみじみといい映画です。大女優・杉村春子、大大女優・山田五十鈴、大大大女優・栗島すみ子の、「これぞ芸」というべき大演技合戦が見どころ。あ、あと仲谷昇がすっごい二枚目です。
■No. 8 :『山のあなた 徳市の恋』
・SMAPの草なぎ君が盲目のあんまさんを演じる、切ないラブストーリー。戦前の映画『按摩と女』(清水宏監督)のリメイクで、オリジナルをそのまま細部まで再現したとか。にしても草なぎ君、演技うますぎ!!!
■No. 7 :『初春狸御殿』
・キラキラした和製ミュージカル・ファンタジー。お姫様の若尾文子が踊りまくるのが可愛すぎて倒れそうになります。王子役の市川雷蔵もステキ。後に、鈴木清順がチャン・ツィイーとオダジョーでリメイク。
■No. 6 :『細雪』
・谷崎潤一郎の小説『細雪』を、市川コンが映画化。大阪船場のお金持ち四姉妹の、キモノとっかえひっかえライフ! 何度も映画化されてますが、やはり岸恵子と佐久間良子が出てくるだけで画面がセクシーになるので、この市川コンver.が好き。
■No. 5 :『雪之丞変化』
・三上於菟吉の小説『雪之丞変化』を映画化した、市川コン監督作品。長谷川一夫が美形の女形役者なのですが、ほとんど太った女装のおっさん。なのに若尾文子ふんするお姫様やら、山本富士子ふんする美人泥棒などにモテモテなのが少々笑えます。
■No. 4 :『春の雪』
・三島由紀夫の小説『春の雪』の映画化で、行定勲が監督。とにかく美しい映画で、撮影が李屏賓(リー・ピンビン)と知って納得。岸田今日子、大楠道代、若尾文子などの往年の女優たち(なぜかすべて大映系)の貫禄にウットリ。
■No. 3 :『外科室』
・歌舞伎役者の坂東玉三郎が始めて映画監督をつとめた、泉鏡花の小説『外科室』の映画化。当時47歳の吉永サユリと29歳の加藤雅也の、ロマンティックな視線の交差が美しい! キモノも美しい!! ロケ地は小石川植物園。
⇒⇒「【雑記】 前髪の話と、47歳のサユリの美を堪能する『外科室』の話。」
■No. 2 :『舞妓Haaaan!!!』
・宮藤官九郎の脚本、阿部サダヲが主演のコメディ映画。舞妓マニアのサラリーマン・サダヲが繰り広げる珍騒動に、爆笑。舞妓さんのキモノも叫びたいほど可愛い。ちなみに、ロケ地には金沢のひがし茶屋街がつかわれてましたー。
■No. 1 :『黒い十人の女』
・市川コン監督によるフィルム・ノワールな一品。岸恵子、山本富士子、中村玉緒、岸田今日子など、ヒトクセある女優たちが勢ぞろい。山本富士子のキモノにピストル!なシーンは必見です。
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というわけですが、キモノという視点から見る日本映画(昔のも新しいのも)、オススメです〜。イマジネーションがものスゴい加速度でスゴい音をたててふくらんでいく快感を、ぜひ♪
(ちなみに、トップに上げたキモノにピストル!な画像は、『日本女侠伝 侠客芸者』の藤純子(→寺島純子→富司純子(すみこ))です!もう大好き〜〜。この映画も最高です。泣けます。)
JUGEMテーマ:エンターテイメント
| 【映画-movie】 | 22:35 | - | -
【日舞】 10/31「小唄in神楽坂」に踊りで出演いたします! もしくは、自分が自分で自分を楽しむ方法について。
2010.09.22 Wednesday
最近は忙しいというのを言い訳にtwitterばかりやってましたが、そろそろ毎日チェックするのが追いつかなくなってきた、初秋。今日も夏のように蒸し暑いですが、来週からは涼しくなるらしいですね(というセリフはもう何度も聞いた気がする)。
今年の夏はとにかく猛暑すぎた!というわけでこの数ヶ月、仕事以外では「冷房が効いてキンキンに冷えた部屋で本を読みまくる」しかしておりません。すべてのことは「涼しくなってからにしよう」の一言で解決。おそらく、10月くらいから私の夏が始まると思います。そのために体力と気力と経済力を温存(ある意味、冷蔵)していた、というワケ!
…なんてことをいくらでも思いつく自分の言い訳癖というか詭弁癖みたいなものの、滑稽さよ〜。でもそうやって自分の滑稽さをいち早く見つけて笑うことによって、実際たいして面白くもない現実を何とか面白がって生きていける、っていうこともあるんですよ〜。たぶん。これは自虐趣味とは全然別のことで、ある意味で、自分を客観視するって、それはそれで本人的にはエンターテイメントでもありうると思うんです。
えー意味わかんない、って思う人もいるかもしれませんけど、「他人を笑うよりは、自分を笑ったほうが、良心が傷つかなくて気持ち的にラクだし、自分がどれだけ自分を偽ったりミエ張ったり嘘ついたり誤魔化したりしてるかわかるとコメディ映画見てるみたいで笑えるし面白い」って感じる種類の人って、結構いるんですよね…。でもそういう視点で自分を笑うには、自分をさらに上から見るメタ視点が必要なので、たぶんお子様には無理です(と、エラソーに言ってみる)。
ただ、そうやって自分で自分を笑う面白がるという視点を持つのはいいけど、それを他人にも押し付けようとすると、それはそれで非常にうっとおしい人になるので(笑)、あくまでも「自分が自分で自分を楽しむための方法」と心得たほうがよき哉、とは思いましたー(自戒をこめて)。
なんてことはいいとして。さっそくですが、お知らせです〜!
10月31日(日)に、文筆家であり小唄師でもある宮澤やすみさん(著書はこちら)主催の、毎年恒例の人気イベント「小唄 in 神楽坂」に、今年も踊りで参加させていただくことになりました! 早いもので、踊りで参加するのは今年でなんと5年目! うわー。最初に参加した時って、若かったんだなぁ…なんて私以外にとってはどうでもいい話題ですすみません。皆さま、ぜひいらしてくださいね!
「小唄 in 神楽坂」 (神楽坂まち飛びフェスタ参加企画)
日時 : 10/31(日) 14:30open 15:00start
場所 : 神楽坂・毘沙門天(善国寺) 書院
(JR、地下鉄飯田橋駅B3出口 徒歩5分 MAP)
料金 : 前売2000円、当日2500円
前売券(webでも購入可)についてはこちら。
出演 : 扇和やす(=宮澤やすみ) (三味線、唄)、
花柳なぎ嘉乃(=井嶋ナギ) (踊り)
■詳細は、こちらへ。
ちなみに、このイベントを主催している宮澤やすみさんが、BSで放送予定の「熱中スタジアム」に、仏像ナビゲーターとして出演されるそうですー! 奈良の有名なお寺や仏像などをわかりやすく紹介してくれるそうなのです。必見ですね♪
■放送予定: BS-2 10月15日 22:00〜、BS-Hi 10月14日 19:00〜
今年の夏はとにかく猛暑すぎた!というわけでこの数ヶ月、仕事以外では「冷房が効いてキンキンに冷えた部屋で本を読みまくる」しかしておりません。すべてのことは「涼しくなってからにしよう」の一言で解決。おそらく、10月くらいから私の夏が始まると思います。そのために体力と気力と経済力を温存(ある意味、冷蔵)していた、というワケ!
…なんてことをいくらでも思いつく自分の言い訳癖というか詭弁癖みたいなものの、滑稽さよ〜。でもそうやって自分の滑稽さをいち早く見つけて笑うことによって、実際たいして面白くもない現実を何とか面白がって生きていける、っていうこともあるんですよ〜。たぶん。これは自虐趣味とは全然別のことで、ある意味で、自分を客観視するって、それはそれで本人的にはエンターテイメントでもありうると思うんです。
えー意味わかんない、って思う人もいるかもしれませんけど、「他人を笑うよりは、自分を笑ったほうが、良心が傷つかなくて気持ち的にラクだし、自分がどれだけ自分を偽ったりミエ張ったり嘘ついたり誤魔化したりしてるかわかるとコメディ映画見てるみたいで笑えるし面白い」って感じる種類の人って、結構いるんですよね…。でもそういう視点で自分を笑うには、自分をさらに上から見るメタ視点が必要なので、たぶんお子様には無理です(と、エラソーに言ってみる)。
ただ、そうやって自分で自分を笑う面白がるという視点を持つのはいいけど、それを他人にも押し付けようとすると、それはそれで非常にうっとおしい人になるので(笑)、あくまでも「自分が自分で自分を楽しむための方法」と心得たほうがよき哉、とは思いましたー(自戒をこめて)。
なんてことはいいとして。さっそくですが、お知らせです〜!
10月31日(日)に、文筆家であり小唄師でもある宮澤やすみさん(著書はこちら)主催の、毎年恒例の人気イベント「小唄 in 神楽坂」に、今年も踊りで参加させていただくことになりました! 早いもので、踊りで参加するのは今年でなんと5年目! うわー。最初に参加した時って、若かったんだなぁ…なんて私以外にとってはどうでもいい話題ですすみません。皆さま、ぜひいらしてくださいね!
「小唄 in 神楽坂」 (神楽坂まち飛びフェスタ参加企画)
日時 : 10/31(日) 14:30open 15:00start
場所 : 神楽坂・毘沙門天(善国寺) 書院
(JR、地下鉄飯田橋駅B3出口 徒歩5分 MAP)
料金 : 前売2000円、当日2500円
前売券(webでも購入可)についてはこちら。
出演 : 扇和やす(=宮澤やすみ) (三味線、唄)、
花柳なぎ嘉乃(=井嶋ナギ) (踊り)
■詳細は、こちらへ。
ちなみに、このイベントを主催している宮澤やすみさんが、BSで放送予定の「熱中スタジアム」に、仏像ナビゲーターとして出演されるそうですー! 奈良の有名なお寺や仏像などをわかりやすく紹介してくれるそうなのです。必見ですね♪
■放送予定: BS-2 10月15日 22:00〜、BS-Hi 10月14日 19:00〜
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| 【日舞-japanese dance】 | 16:08 | - | -
【着物】 着付け講座in月影屋のレポートと、8月開催のお知らせ★
2010.08.07 Saturday
暑いですね〜。6月からずっと暑いので、もはや「暑い」と思うことに疲れ果ててきました。私の脳は意外と合理的にできていて、嫌なことや自分にとってプラスにならないことがあると早々に脳内から情報を抹消する性質があるため、「暑い」とか「夏」とかいうコトバはそろそろ脳内から抹消されつつあるようです。「暑い? 夏? 何だっけソレ?」という、夏バテならぬ夏ハテ?状態です(サムさ効果を狙ってみました)。
そんなことはいいとして、暑い夏を涼しく過ごすために欠かせない、浴衣!! 今年も浴衣、着倒しております〜。そして今年も、浴衣や帯のブランド「月影屋」渋谷富ヶ谷本店で、浴衣着付け講座in月影屋「色っぽい着付け、教えます」を、6・7・8月と連続で開催しています。
先日の講座のようすを、フォトグラファーのMom@さんが『ELLE girl』でのブログでレポートしてくださいました! とってもオシャレなブログなので、ぜひぜひご覧くださいね!
→ 「Mom@のTOKYO BOOKMARK」
そして、浴衣着付け講座in月影屋「色っぽい着付け、教えます」、8月も開催します! 8/11(水)・13(金) 各日とも20:00〜22:00です。ぜひご参加くださいね♪
→ 詳細はコチラ。
そんなわけですが、私も先日の浴衣着付け講座のレポートを少し☆
浴衣着付け講座in月影屋「色っぽい着付け、教えます」は、「浴衣の基本的な着付け方」と「帯の結び方(文庫結び)」、そして適宜「どうしたら色っぽく着付けられるかの細かなポイント」をつけ加えながら、2時間でお教えする講座です。
定員は7名くらいまで。月影屋ファンの方だけでなく、着付けが初めての方、月影屋」に初めていらっしゃった方もふくめて、みなさん和気あいあいと参加してくださって、私もとても楽しんでおります〜。参加してくださった皆さま、ありがとうございます!(左画像は月影屋の店内です)
2時間で着付け完全マスター後。みなさん「紺×白」の浴衣だったので、スッキリと粋な着付け姿でした! この日は月影屋の浴衣の方がたくさんいらっしゃいまして、みなさんが着ていらっしゃるのは(左から)、月影屋の「胡蝶蘭の浴衣」、「ヨコシマ(29mm)の浴衣」&「東京タワーの半幅帯」、「ヨコシマ(11mm)の浴衣」&「ハイヒールの半幅帯」(スワロフスキー使用)です。
↓
月影屋の商品をチェックしてらっしゃるみなさん。左の方が着ていらっしゃるのは、月影屋の「星の浴衣(紺)」と「ルージュの帯(白)」(スワロフスキー使用)です。
↓
「Mom@のTOKYO BOOKMARK」のMom@ちゃん、月影屋の「ぶちゅ〜!の浴衣(白)」を着付け中。とっても似合ってます! やっぱり白地の浴衣は、浴衣の王道。涼しげーー!
↓
講座中はお教えするのに必死なため、実はほとんど写真撮れず。。講座中のようすをご覧になりたい方は、フォトグラファーMom@さんのブログ「Mom@のTOKYO BOOKMARK」にたくさん写真があがっているので、ぜひご覧くださいね☆
以下は、講座終了後。
洋服に着替えたMom@ちゃんと、さっそくビールを飲む月影屋店主兼デザイナーのなつき姐さん。姐さんが着ているのは、月影屋の「お金の浴衣(紺)」。
↓
「ちょっとアンタ、イイ脚してるじゃないのよ〜〜」(酔っ払い?)
洋服に着替えた姐さん、仁王立ちしてあたりを睥睨(へいげい)する!の図。姐さん、私服がまたいつも超絶カッコイイんですよー
↓
私は、月影屋の「蛇皮の浴衣」を着用。月影屋の浴衣は、自然に衣紋が抜けるように仕立ててあるので、ベンリです♪
↓
(撮影:Mom@さん)
月影屋店内で、個人的に大好きなコーナーを紹介。
↓
ギョウザのネックレス、ビールのネックレス、花札のピアス、ヌードのピアス、バナナのペン、注射器のペン……など、ふざけたモノがいっぱいで最高〜。帯は、今年の新作「虎の角帯」(スワロフスキー使用)。
ついでに、2010年の月影屋の新作浴衣もご紹介〜! 今からでもぜんぜん遅くないので、ほしい方はお店にお問い合わせくださいね♪ (以下、画像すべて撮影:月影屋)
「虎の浴衣」
「格子の浴衣」
「志ら波の浴衣」
というわけで、まだまだ夏は続きます〜〜! 夏は、浴衣と炭酸水と冷房でのりきりましょう。
■お知らせ1
ステキな和のセレクトショップ「WAGU select」で連載させていただいている、キモノ映画コラム「美女とキモノ。または映画におけるキモノ美女の研究。」。vol.13は、川島雄三監督の傑作『女は二度生まれる』です。
今回は、神楽坂芸者役の若尾文子の、なんとも言えずセクシーな浴衣姿やら長襦袢姿やらが堪能できる、キモノ映画の代表作! 拙著『色っぽいキモノ』でもさんざん触れましたけど…。それとともに、「女は、いつ・どうやって・どういう理由で、二度も生まれることになるのか?」というタイトルのナゾについて書いてみました。コダカナナホさんによるセクシーな長襦袢姿イラストも必見です〜〜
■お知らせ2
「FADSNAP」にて「月影屋」が特集されてます。フォトグラファーMom@さんによる超絶カッコイイ写真が満載! ぜひご覧くださいね。
→「FADSNAP」
そんなことはいいとして、暑い夏を涼しく過ごすために欠かせない、浴衣!! 今年も浴衣、着倒しております〜。そして今年も、浴衣や帯のブランド「月影屋」渋谷富ヶ谷本店で、浴衣着付け講座in月影屋「色っぽい着付け、教えます」を、6・7・8月と連続で開催しています。
先日の講座のようすを、フォトグラファーのMom@さんが『ELLE girl』でのブログでレポートしてくださいました! とってもオシャレなブログなので、ぜひぜひご覧くださいね!
→ 「Mom@のTOKYO BOOKMARK」
そして、浴衣着付け講座in月影屋「色っぽい着付け、教えます」、8月も開催します! 8/11(水)・13(金) 各日とも20:00〜22:00です。ぜひご参加くださいね♪
→ 詳細はコチラ。
そんなわけですが、私も先日の浴衣着付け講座のレポートを少し☆
浴衣着付け講座in月影屋「色っぽい着付け、教えます」は、「浴衣の基本的な着付け方」と「帯の結び方(文庫結び)」、そして適宜「どうしたら色っぽく着付けられるかの細かなポイント」をつけ加えながら、2時間でお教えする講座です。
定員は7名くらいまで。月影屋ファンの方だけでなく、着付けが初めての方、月影屋」に初めていらっしゃった方もふくめて、みなさん和気あいあいと参加してくださって、私もとても楽しんでおります〜。参加してくださった皆さま、ありがとうございます!(左画像は月影屋の店内です)
2時間で着付け完全マスター後。みなさん「紺×白」の浴衣だったので、スッキリと粋な着付け姿でした! この日は月影屋の浴衣の方がたくさんいらっしゃいまして、みなさんが着ていらっしゃるのは(左から)、月影屋の「胡蝶蘭の浴衣」、「ヨコシマ(29mm)の浴衣」&「東京タワーの半幅帯」、「ヨコシマ(11mm)の浴衣」&「ハイヒールの半幅帯」(スワロフスキー使用)です。
↓
月影屋の商品をチェックしてらっしゃるみなさん。左の方が着ていらっしゃるのは、月影屋の「星の浴衣(紺)」と「ルージュの帯(白)」(スワロフスキー使用)です。
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「Mom@のTOKYO BOOKMARK」のMom@ちゃん、月影屋の「ぶちゅ〜!の浴衣(白)」を着付け中。とっても似合ってます! やっぱり白地の浴衣は、浴衣の王道。涼しげーー!
↓
講座中はお教えするのに必死なため、実はほとんど写真撮れず。。講座中のようすをご覧になりたい方は、フォトグラファーMom@さんのブログ「Mom@のTOKYO BOOKMARK」にたくさん写真があがっているので、ぜひご覧くださいね☆
以下は、講座終了後。
洋服に着替えたMom@ちゃんと、さっそくビールを飲む月影屋店主兼デザイナーのなつき姐さん。姐さんが着ているのは、月影屋の「お金の浴衣(紺)」。
↓
「ちょっとアンタ、イイ脚してるじゃないのよ〜〜」(酔っ払い?)
洋服に着替えた姐さん、仁王立ちしてあたりを睥睨(へいげい)する!の図。姐さん、私服がまたいつも超絶カッコイイんですよー
↓
私は、月影屋の「蛇皮の浴衣」を着用。月影屋の浴衣は、自然に衣紋が抜けるように仕立ててあるので、ベンリです♪
↓
(撮影:Mom@さん)
月影屋店内で、個人的に大好きなコーナーを紹介。
↓
ギョウザのネックレス、ビールのネックレス、花札のピアス、ヌードのピアス、バナナのペン、注射器のペン……など、ふざけたモノがいっぱいで最高〜。帯は、今年の新作「虎の角帯」(スワロフスキー使用)。
ついでに、2010年の月影屋の新作浴衣もご紹介〜! 今からでもぜんぜん遅くないので、ほしい方はお店にお問い合わせくださいね♪ (以下、画像すべて撮影:月影屋)
「虎の浴衣」
「格子の浴衣」
「志ら波の浴衣」
というわけで、まだまだ夏は続きます〜〜! 夏は、浴衣と炭酸水と冷房でのりきりましょう。
■お知らせ1
ステキな和のセレクトショップ「WAGU select」で連載させていただいている、キモノ映画コラム「美女とキモノ。または映画におけるキモノ美女の研究。」。vol.13は、川島雄三監督の傑作『女は二度生まれる』です。
今回は、神楽坂芸者役の若尾文子の、なんとも言えずセクシーな浴衣姿やら長襦袢姿やらが堪能できる、キモノ映画の代表作! 拙著『色っぽいキモノ』でもさんざん触れましたけど…。それとともに、「女は、いつ・どうやって・どういう理由で、二度も生まれることになるのか?」というタイトルのナゾについて書いてみました。コダカナナホさんによるセクシーな長襦袢姿イラストも必見です〜〜
■お知らせ2
「FADSNAP」にて「月影屋」が特集されてます。フォトグラファーMom@さんによる超絶カッコイイ写真が満載! ぜひご覧くださいね。
→「FADSNAP」
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